COLUMNリフォーム豆知識
内装・インテリア 2021.04.15

リビングの壁面収納は本当に使いやすいの?【収納の在り方を考えるvol.2】

リビングの壁面収納は本当に使いやすいの?【収納の在り方を考えるvol.2】

家の雰囲気に大きく左右するリビング。テレビを見たりご飯を食べたりと、くつろぎの場として家族が集まって過ごすため、「収納スペースがちょっと足りない…」と感じる方も多いのではないでしょうか?

整理収納アドバイザーの藤野ことさんに、「収納の在り方」をテーマにお話いただくこの企画。今回は「リビングの収納」をテーマにお話を伺いました。

リビングに収納スペースが欲しい人が増えている

これまでは収納家具にモノをしまうのが一般的でしたが、お部屋全体の雰囲気を考えて、家具や収納場所を工夫される方が増えてきています

―お客様からリビングの収納に関するご相談は多いですか?

鈴与ホームパル

そうですね。リビング全体で考えると、「ウォールベンチ収納にしたい」「小上がりスペースの下に引き出し収納をつけたい」といったご相談がありますね。

家具としての機能も果たしながら、収納スペースにもなる実用性の高いものを希望される方が多いです。

 
藤野
 

これまでの収納は、収納家具にしまうのが一般的でした。

ウォールベンチや小上がりなどにあるデッドスペースを有効活用することで、部屋全体に一体感が生まれます。

 
藤野
 

どのような空間にしたいか、どんな風に見えるのか、といった部分を気にされる方が増えてきている気がします。

リビングの壁面収納リフォームの傾向

リビングに収納スペースを増やす際、「お部屋を広く見せたい」との声が多いのだとか。また、壁面収納のほかウォークインクローゼットも人気なようです。

リビングに置く家具の変化

壁面収納のようなリビングの収納スペースが欲しい理由に、リビングの家具や見せ方が変化していることが考えられます

―リビングに収納スペースを設置される方が気にしていることはありますか?

鈴与ホームパル

お部屋の広さを気にされる方は多いですね。

かつては、家財道具も多く、高級感のある家具を置くという見せ方でしたが、近年では部屋の広さ・明るさなどがポイントになってきていると思います。

 
藤野
 

リビングは、家具によって奥行き・幅が異なるので、並べると凸凹が生まれやすい場所。収納が少ないからといって収納家具を置いてしまうと、どうしてもスッキリして見えません。

だから壁面収納にして部屋を広く見せたいと感じる傾向にあるのだと思います。

―実際、収納リフォームをご依頼されるお客様のリビングは、どうでしょうか?

鈴与ホームパル

収納スペースは少ない印象です。LDKの間取りが増えたことで、納戸のようなスペースがなくなってきていることも影響していると思います。

壁面収納の代わりにウォークインクローゼットを希望する方も

リフォームで収納スペースを増やすときは、「何を収納したいか」がポイントになります。

―お客様に壁面収納を提案することは多いでしょうか?

鈴与ホームパル

予算の兼ね合いもあるので、壁面収納を提案する機会は少ないかもしれません。

リフォームの規模にもよりますが、ウォークインクローゼットをご希望される方が多い印象です。

鈴与ホームパル

収納スペースを増やす場合は、何を置きたいのかによって変わると思います。

予算もありますが、実用性を重視してお客様にご提案しております。

リビングの収納に悩んでいる方は、何を置きたいのかを明確にすることがお悩み解決につながります。

リフォームを依頼する際は、どういったことで困っているか、担当者に伝えるようにしましょう。

リビングに壁面収納を設置するときのポイント

リビングの壁面収納に置くものは、一緒に住んでいる家族と共有して使うものに絞りましょう

―藤野さんのご自宅にも壁面収納があるとのことですが、どんなアイテムを置いていますか?

 
藤野
 

家族全員が共通して使うものを置いていますね。

テレビ周りですとリモコンやCD・DVD、あとは爪切りや薬といった衛生用品が多いです。

鈴与ホームパル

「壁面収納をリビングに設置すると圧迫感が出るのでは…?」と心配される方もいると思うのですが、その点はいかがでしょうか?

 
藤野
 

確かに壁面収納は天井まで高さがあるものにしてしまうと、圧迫感が生まれてしまい、部屋全体が狭く感じるかもしれません。

また、自分の背丈よりも高いものにすると、収納したモノが取り出しにくくなる可能性があります。

―では、どのぐらいのサイズ感が適切なのでしょうか?

 
藤野
 

家族共有となると必要なモノはあまり多くないので、だいたい140cmぐらいの高さがあれば収納できると思います。我が家の壁面収納も、目線ぐらいの高さのものを使っています。

 
藤野
 

奥行きは40cm~45cmぐらいにすると、モノの出し入れも簡単です。

家で過ごす時間が多いとされるリビングは、収納などの機能性はもちろん、居心地の良さも重要です。収納スペースは必要最小限にすることで、リビングをスッキリさせることができます。

まとめ

家族が集まるリビングに、収納スペースが欲しいと感じる方は少なくありません。壁面収納であればリビングの空間はそのままに、収納スペースを確保できます。

目線ぐらいの高さにすることで圧迫感なく、お部屋全体を広く見せられます。また、スペースに余裕がある場合はウォークインクローゼットを作るのもおすすめです。

リビングの収納で困っていることはないか、改めて見直してみてはいかがでしょうか。

この記事のポイント・リビングの収納は実用性の高さがポイントに
・壁面収納を設置する場合は、収納したいモノと高さと奥行きを意識する
・ウォークインクローゼットにリフォームする方も多い

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【この記事を監修した人】

藤野こと
整理収納アドバイザー・住宅収納スペシャリスト・ライター。モノの多すぎる家を改善するために整理収納アドバイザーの資格を取得。片付けの資格と主婦歴20年以上の経験を活かしたライフハック、片付けや家事に関する記事を多数執筆。“家事は素早くラクに!”をモットーとした収納を提案しています。
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