【2022年版】トイレリフォームに活用できる助成金・補助金まとめ
トイレリフォームをする際に助成金や補助金を活用したいと考えている方はいませんか。
しかし、検討しているリフォームがどの助成金や補助金の対象になるのか、どのくらいの補助金額が支給されるのかなど、分からない方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、トイレリフォームに活用できる助成金や補助金について、適用条件や補助金額を解説します。活用する際の3つの注意点についても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
そもそもトイレのリフォームに補助金や助成金は活用できるの?
トイレリフォームも、内容によっては補助金や助成金は活用できます。ただし、全てのトイレリフォームが補助の対象ではありません。介護のための「バリアフリー化」、節水のための「省エネ化」など、リフォームの目的によって補助の対象はさまざまです。
トイレ単体ではなく、トイレと手すりのように、複数箇所を同時にリフォームする場合に限り補助が受けられる制度もあります。各制度の適用条件を、国や自治体のホームページ、リフォーム会社で事前に確認しましょう。
【2022年度版】トイレリフォームに活用できる補助金や助成金
トイレリフォームに活用できる助成金や補助金は以下の5つがあります。
・介護保険による住宅改修費の補助
・自治体のリフォーム補助金・助成金制度
・リフォーム減税
・こどもみらい住宅支援事業(※)
・長期優良住宅化リフォーム推進事業(※)
※トイレのみリフォームは対象外
それぞれ、適用条件や補助金額を具体例と合わせて解説していきます。
介護保険住宅改修費補助
適用条件 | ・利用者が要支援1〜2、もしくは要介護1〜5の認定を受けている ・リフォーム予定の住所が、介護保険利用者の被保険者証の住所と同一、さらに居住している |
補助金額 | 費用の9割、上限20万円 |
補助金額は上限20万円、利用者の収入に応じて1~3割が自己負担となります。補助金額の上限20万円には自己負担額も含まれているため、1割負担の場合、支給される上限は最大18万円です。
利用回数は原則1人1回までですが、要介護区分が3段階以上高くなったり転居したりした場合は、再度20万円の補助が受けられます。また上限以内であれば、複数回にわけての利用も可能です。
制度の利用が可能な工事としては、以下ものが挙げられます。
・手すりの取り付け
・段差の解消
・床、通路の材料変更
・扉の取り替え
・便器の取り換え
・上記の工事をするにあたって必要となる工事
自治体のリフォーム補助金・助成金制度
トイレリフォームに利用できる助成金制度をすべての自治体では実施していません。実施されている場合も、自治体によって適用条件は異なります。耐震改修や省エネ設備の設置、子ども部屋の増築でつかえるもの、工事は自治体に営業所のある法人でなければならないなど、条件はさまざまです。
自治体によってどんな違いがあるのか、参考として東京都目黒区と福岡県福岡市の適用条件、補助金額、対象となるリフォーム内容を紹介します。
【東京都目黒区|住宅リフォーム資金助成】
東京都目黒区では、自身で居住する居住用住宅の増改修・修繕等、住宅の機能維持・向上のための改修工事が補助の対象になっています。例えば、トイレや洗面所などの改修、床・壁紙の張替え、間取りの変更などが対象です。
注意しておきたいのは、工事を始める1週間前までに審査結果通知が届いてから工事を開始する必要があることです。審査は書類がすべて揃ってから1週間程度かかるうえ、審査結果通知書は郵送で発送されます。
書類の追加を求められた場合も柔軟に対処できるよう、工事の一ヶ月前など余裕をもって申請しましょう。
適用条件(一部) | ・過去5年以内に同補助金制度を利用していないこと ・申請時においてまだ開始していない ・区内施工業者に発注して行う工事であること ・助成対象工事費用(消費税抜き)の総額が20万円以上であること など |
補助金額 | 工事費用(消費税抜きの額)の10%、上限10万円 |
【福岡県福岡市|高齢者住宅改造助成】
福岡県福岡市では、身体機能の低下した高齢者のいる世帯に対して、高齢者の住みやすい環境に改修する目的の費用が一世帯に付き1回補助されます。気を付けたいのは、介護保険住宅改修費の給付対象となる、手すりなどの工事は原則として助成金の対象外であることです。
また、訪問調査が行われたうえ対象者の身体状況に応じて必要な工事が決まるため、工事施行前に各区保健福祉センター福祉・介護保険課にご相談ください。
適用条件(一部) | ・福岡市内に居住する65歳以上の高齢者であること 介護保険の要介護認定において、要支援1・2または要介護1から5の認定を受けていること など |
補助金額 | 工事費用(消費税抜きの額)の10%、上限10万円 |
自治体によって適用条件や対象者は大きく異なります。お住まいの自治体のホームページなどで一度確認してみましょう。
こどもみらい住宅支援事業
こどもみらい住宅支援事業は、2022年から新しく始まった補助金制度になります。新築では世帯条件がありますが、リフォームではすべての世帯を対象に活用できます。
こどもみらい住宅支援事業は、トイレリフォームだけでの活用はできません。必須工事である節水型トイレの設置を行い、さらに手すりの設置などの任意工事を同時に行うことで補助が受けられます。
また必須工事と任意工事は、それぞれ施行箇所や種類で補助額が細かく設定されています。例えば、掃除のしやすいトイレは19,000円、上記以外のトイレでは17,000円と、工事の種類によっても補助額が異なります。
補助額は以下のとおりです。1回の申請にあたって工事費用が5万円未満の場合は、補助申請ができないため注意しましょう。
属性 | 最大補助額 |
子育て世帯、または若者夫婦世帯が中古住宅を購入してリフォームする場合 | 60万円 |
全ての世帯 | 30万円 |
こどもみらい住宅支援事業の制度について、以下の記事で詳しく紹介しています。
リフォームで最大60万円補助!こどもみらい住宅支援事業を活用してお得にリフォームしよう!>>
長期優良住宅化リフォーム推進事業
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、長寿命化や省エネ化など住宅の性能向上に関するリフォームや、子育て世帯に住宅改修を対象とした補助制度になります。
最大補助額はリフォーム後に「劣化対策」、「耐震性(新耐震基準適合等)」、「省エネルギー対策」の3つを一定基準まで向上させたことを認められると、事業タイプが評価基準型となり工事費用の1/3までに限り最大100万円の補助が受けられます。
また上記3つに加え、維持管理の基準も満たすと事業タイプが認定長期優良住宅型となり、補助額が最大200万円になる場合も。
ただし、こちらの制度はトイレリフォームのみでは活用できません。劣化対策や耐震性などの性能向上を目的とした工事と併せて実施された場合、活用を検討してみてください。
適用条件 | ・インスペクション(建物状況調査)を行うこと ・リフォーム履歴と維持保全計画を作成すること ・リフォーム後の住宅が以下の一定基準を満たしていること |
補助金額 | 補助対象となる工事費等の合計の1/3 |
トイレリフォームだけでなく、具体例のような工事も同時に行う必要があるため、複数のリフォームをお考えの方は、補助金額の大きい長期優良住宅化リフォーム推進事業の活用がおすすめです。
リフォーム減税
「リフォーム減税」は所定のトイレリフォームを行なった場合、確定申告をすると税制上の優遇が受けられる制度で、補助金を活用しても利用可能です。
住宅に関する減税制度の種類はいくつかありますが、「所得税」と「固定資産税」の2つが主な対象になります。
【所得税の控除】
所得税の控除は「住宅ローン(リフォームローン)減税」と「投資型減税」の2つあります。ここでは、例として投資型減税について紹介します。
投資型減税は住宅ローンの有無にかかわらず利用でき、2022年から2023年に完了した工事の控除については、以下になります。
【投資型減税における控除額】
最大控除額 | 標準的な工事費用として定められる額の10% ※250万円が上限 |
また、2022年以降は「対象工事限度額を超過する部分」、および「その他のリフォーム工事」についても控除できるようになりました。控除額は、標準的な費用相当額の同額までの5%になります。
【固定資産税の減額】
固定資産税の減額は、所得税の減税制度と合わせての活用も可能です。
リフォーム工事完了後の翌年度のみ減税され、リフォームの工事期限が定められているため、必ず確認しましょう。申請は、工事完了後3ヶ月以内に指定された書類を添付し市区町村に申告します。
対象となる工事と減税の割合は以下のとおりです。工事費が税込50万円を超えること、新築された日から10年以上経過していることなど、工事の種類によって詳細な条件が異なります。
リフォームの種類 | 補助金額 |
耐震 | 固定資産税の1/2 |
バリアフリー・省エネ | 固定資産税の1/3 |
長期優良住宅化 | 固定資産税の2/3 |
確定申告で必要な書類などについては、こちらのページでも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
リフォームは確定申告すると減税できる?申請の時期や必要な書類もチェック【2022年版】>>
トイレリフォームの助成金を申請する際の注意点
トイレリフォームでも補助制度が利用できることが分かりました。では申請する際にどんなことに気を付けたら良いのでしょうか。注意したいポイントは以下の3つ。
それぞれ確認していきましょう。
・申請期間や報告期限などを確認しておく
・補助金目的でのリフォームだと費用がかさむことがある
・補助金や制度が併用できる場合とできない場合がある
申請期間や報告期限などを確認しておく
助成金や補助金は、制度によって受付期間が異なるほか、工事完了30日以内の実績報告が必要なものもあります。申請は施工前だけでなく、施工後と定められているケースも少なくありません。
例えば、「介護保険住宅改修費補助」は随時受け付けているものの、「自治体のリフォーム補助金・助成金制度」は、受付期間や申請のタイミング、実績報告の要否は自治体ごとに異なります。
また申請期間内であっても、定められた補助金の予算の上限に達した場合、受付が締め切られてしまう制度もあるため、ご注意ください。
各制度の受付が始まるタイミングでご相談いただくと、申請が間に合わない可能性がございます。リフォームを考えたときにリフォーム会社に相談するようにしましょう。
補助金目的でのリフォームだと費用がかさむことがある
補助金を使ってリフォームしたい、という場合、当初の想定よりも費用が高くなってしまう可能性があります。補助金はあくまでもリフォームすることを目的とし、制度を活用することでお得になる、といった副次的なものとして捉えておくようにしましょう。
例えば、もともとお風呂のリフォームを希望しており、一緒に洗面所を工事することで工事費用や条件が合うため、補助金を活用するというイメージです。
補助金や制度が併用できる場合とできない場合がある
リフォームの助成金や補助金は、制度によっては併用ができるものもあります。
国が行っている助成金制度の場合、工事内容が重複すると国同士の制度の併用はできません。しかし、自治体が行なっている制度は国費が充当されているものを除き、工事内容が重複していても国の助成金制度との併用が可能です。
またリフォーム減税制度は、基本的に助成金制度との併用が可能です。
詳しくは、助成金や補助金を活用したい旨をリフォーム会社にお伝えし、どの制度が一番お得になるのかを聞いてみましょう。
トイレ交換費用の相場はどのくらいなのか、詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
トイレ交換の費用はどのくらい?種類や工事で変わる相場をチェック!>>
トイレリフォームの助成金まとめ
リフォームの目的や内容によっては、補助を受けられます。検討中のトイレリフォームが補助の対象になるのかなど、一度リフォーム会社に相談することをおすすめします。
鈴与ホームパルでは、助成金や補助金の対象者には、活用できる制度のご提案をさせていただきます。また、必要な書類の作成や申請手続きもお任せください。
住まう人のお悩みや暮らしに寄り添ったリフォームを心がけていますので、助成金や補助金のご相談はもちろん、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。
この記事のポイント | ・トイレリフォームの内容によって補助金や助成金の活用ができる ・トイレリフォーム単体では活用できないものもある ・申請期間が始まるタイミングより前にリフォームの相談をする |