COLUMNリフォーム豆知識
その他 2021.04.27

床下浸水とは?被害時の対処法と、保険・支援金をチェックしよう!

床下浸水とは?被害時の対処法と、保険・支援金をチェックしよう!

豪雨や台風が起こると、床下浸水の被害に遭った家をニュースで目にすることがありますよね。もし、自宅が床下浸水したら、どのように処理すればいいのか分からず不安に感じている方はいませんか?

床下浸水したときの対処法は3工程あり、これを抑えておけば万が一のときも安心です。さらに、被害状況によって保険や支援金の対象となる可能性もあります

この記事では、床下浸水の定義と、被害時の対処法や補償について解説します。

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正しい対処法を知って、大切な住まいを守りましょう!

床下浸水とは

はじめに、床下浸水の定義を見ていきましょう。

消防庁の「災害報告取扱要領」によると、床下浸水とは「床上浸水にいたらない程度に浸水したもの」と定めています。

具体的な浸水具合については、国土交通省の「川の防災情報」で示されており、「一般の家屋では、浸水深が50cm未満の場合は床下浸水、50cm以上になると床上浸水の恐れがある」としています

ちなみに、建築基準法では「床の高さは直下の地面から45cm以上とする」と定められ、一般的な住宅は床高50cmに設計されています

以下、定義と目安を簡単にまとめましたので参考にしてください。

浸水の名称床下浸水床上浸水
浸水の深さ0〜50cm50cm〜100cm
浸水程度の目安大人の膝までつかる大人の腰までつかる
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50cmを境に、床上浸水か床下浸水に分かれるということですね。

床下浸水したときの処理・対処法

それでは、床下浸水の被害に遭ったときの処理・対処法をご紹介します。

手順は以下の3ステップです。
① 排水
② 乾燥
③ 消毒

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作業をするときはゴム手袋・マスク・ゴーグルなどを着用し、衛生面を整えてから行いましょう。

①排水

床下浸水した場合、最初に行うのは「排水」です。溜まった水をそのままにしておくと、床下にある配管や断熱材を傷めたり、カビや細菌の繁殖の原因になったりします。

しばらくすると異臭を放つようになるため、できるだけ早く排水しましょう

【排水の方法】
1.床板や畳、床下収納口のフタを外すを外す
2.バケツ、または工業用の排水ポンプなどで汚水を排水
(工業用排水ポンプは、ホームセンターや通販で購入可能)
3.残った泥をブラシで落とし、ほうき・ちりとりなどですくい取る
4.汚れを水道水で洗い流し、再度排水する
5.新聞紙や雑巾などで水分を取り除く

床下の地面一体がコンクリートで覆われた「ベタ基礎」の場合は、時間が経っても水がなかなかはけません。

水量が多い場合は、工事用排水ポンプを使うと早いです。ポンプは汚水でも使用可能か、確認しておきましょう。

一方、床下が土の場合は、時間とともに水は地下にはけていきます。ただし、泥水の汚れは残っているため、放置せずに処理する(かきだす)ことが大切です。

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水分や湿気は家の寿命を縮める元凶です。早急に対処しましょう。

②乾燥

排水と汚れの除去ができたら、次は「乾燥」です。扇風機や送風機など、ご家庭にあるもので乾燥を促しましょう。

送風機の場合は温風機能があるものもありますが、送風で乾燥させることがポイントです。温風で乾かすと木材が歪み、配管が熱を持ち火災の原因になってしまうことがあります。

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時期や天候によっては、乾燥しきるまで1週間程度かかってしまうこともあります。根気よく乾燥させることが大切です。

③消毒

最後のステップは「消毒」です。

床下に流れ込む水には下水も含まれているため、細菌の繁殖を防ぐために消毒が必要です。消毒剤としては一般的に、消石灰(水酸化カルシウム)が用いられます。

消石灰は、過去に学校のグラウンドのライン引きなどで使われていたものですが、正しく使わないと身体に悪影響を及ぼす可能性があります。自治体や業者などに相談・依頼するのをおすすめします

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消毒に関する相談は市区町村でも対応しています。不安な方は、市区町村に問い合わせたり、業者に依頼したりするほうが安心・安全です。

床下浸水が発生したときの補償について

床下浸水の処理には費用がかかるため、補償についても気になりますよね。火災保険と公的補償について見ていきましょう。

火災保険

火災保険の適用を受けられるのは、一般的に以下の条件に該当したときです。

・建物および家財の保険価額の、3割以上の損害を受けたとき
・「床上浸水」した場合、または「地盤面から45cmを超える浸水」の場合で、損害を受けたとき

少し厳しい条件なので、適用外となるケースも少なくありません。まずは、加入している火災保険の内容を確認し、必要であれば見直してみましょう。

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なお、保険料を受け取る際には、市区町村が発行する「罹災証明書」が必要です。

自治体による援助金

被害状況によっては、自治体から支援金を受け取れる場合があります。

床下浸水の場合は、災害救助法に基づく「住宅の応急修理制度」が適用される可能性があります。

これは、市区町村なら10世帯以上、都道府県なら100世帯以上など、被害規模が一定を超えた場合に適用される制度です。支援金を受け取るには、火災保険と同様に「罹災証明書」が必要となります。

ただし、過去の運用例を見てみると、床上浸水以上に適用されるケースが多いので、適用されない場合もあることを覚えておきましょう。

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自治体によって独自の給付金が制定されることもあるので、随時行政の情報をチェックしましょう。

床下浸水のまとめ

床下浸水の状態や必要な対処法について紹介しました。ご自身で対処が難しい場合は無理をせず、業者に相談して適切に処置してもらいましょう。

補償については適用されないケースも少なくありませんが、情報収集して損はありません。日頃から自治体のサポート状況を見ておくと安心です。

これを機会にハザードマップを確認して、被害が起こりやすい地域かどうかを知っておくと、もしものときにも慌てず対処できるでしょう。

この記事のポイント・浸水の深さが50㎝を境に床下浸水か床上浸水か決まる
・床下浸水をした場合は、排水・乾燥・消毒の3つの工程が必要
・被害程度によって火災保険や援助金などの活用が可能
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