住まいの西日対策!室内・室外からできる対策とは
西側に窓があるお部屋は、夏になると「夕方なのにすごく暑い」「日差しが眩しすぎる」といった現象が起こりやすくなります。これは、西日が低い角度から差し込むことで、真上からの日光より室内に与える影響が大きいためです。
そこで今回は、部屋の内側に設置するタイプと、屋外に外付けするタイプの西日対策についてまとめました。対策をした部屋としていない部屋とでは、夏の快適性が大きく異なります。窓リフォームを検討されている方も、ぜひチェックしてみてくださいね!
補助金対象となる窓リフォームと併せて西日対策のご相談をいただくケースも多いです。
西日対策|室内・内側からのアプローチ
まずは、室内からできる西日対策をご紹介します。主な方法は以下の6つです。大きく分けて、カーテンなどの窓掛けを工夫する方法と、窓自体に施工する方法があります。
西日対策に室内からできるアプローチ | 工事の有無 |
遮光カーテンに変える | × |
ブラインドを設置する | (適宜)必要 |
ロールスクリーンを設置する | (適宜)必要 |
窓に遮熱フィルムを貼る | × |
窓を遮熱ガラスに変える | 必要 |
内窓を設置する 必要 | 必要 |
それぞれのメリット・デメリットについて、以下で詳しく見ていきましょう。なお、上記の工事が必要な施工については鈴与ホールパルでも対応可能です。
遮光カーテンに変える
遮光カーテンとはその名のとおり、光を遮断するカーテンのこと。西日の強い光を遮りたいときに有効です。
遮光レベルは1級、2級、3級の3つに分かれ、1級が最も光を遮ることができます。
部屋のカーテンを遮光カーテンに変えるだけなので、手間をかけずに西日対策を行える点がメリットです。ただ、昼間も部屋が暗くなってしまう、風を通しにくくなるといったデメリットも。
「西日対策はしたいけれど、リビングなどである程度自然光も取り入れたい」というときは、以降で紹介する対策のほうが向いているかもしれません。
遮光カーテンは生地が厚いため、一般的なカーテンと比べて遮熱効果も高い傾向があります。
ブラインドを設置する
ブラインドはスラット(羽根)の角度を変えるだけで、簡単に光や風の入り方具合を調整できる点がメリットです。西日による直射日光を遮りながら、適度な明るさや風を室内に取り入れることができます。
遮光カーテンも閉め切らなければ光と風を取り入れられますが、ブラインドのように細かな調整はしにくいものです。
一方、スラット一枚一枚にホコリがたまりやすく、専用ブラシなどでこまめに払い落とす必要がある点はデメリットといえます。
ただ、縦型ブラインド(バーチカルブラインド)であれば、一般的な横型ブラインドよりもホコリがたまりにくいため、掃除の手間は軽減するでしょう。すっきりとしたおしゃれな印象にも仕上げやすくなります。
外からの視線をブロックしながら採光・通風を確保できる点も魅力です。
ロールスクリーンを設置する
ロールスクリーンは、巻き上げ式のカーテンのことです。遮光カーテンのように遮光ロールスクリーンがあるため、西日対策で取り入れるときは遮光等級の高いものを選びましょう。
メリットとデメリットは遮光カーテンと似ていますが、ロールスクリーンは上下に稼働させるため、下ろす位置を調整すれば、外からの視線を遮りながら光を取り入れられます。
また、カーテンレールが無くても設置でき、商品の中にはネジが不要のものも。小窓や出窓など窓のタイプを選ばず設置できる点もメリットです。
ブラインドやロールスクリーンは自分で設置できますが、寸法を間違えると設置できないことがあるため、採寸から取り付けまでご依頼いただくことが多いです。
窓に遮熱フィルムを貼る
遮熱フィルムは窓ガラスにフィルムを貼るだけなので、簡単かつ安価に西日対策を行えます。遮光カーテンや遮光ロールスクリーンのように部屋が暗くならない点もメリットです。
ただ、経年劣化によって剥がれたり、白っぽく濁ったりすることがある点には注意が必要です。また、冬になって日光を室内に取り入れたいときは、剝がしたほうがいいケースもあります。
遮熱フィルムは自分で貼ることが可能ですが、空気やホコリによってフィルムの中に気泡が入ってしまうことも。見た目を重視したい方は、プロに依頼するか他の対策を選択するほうがいいでしょう。
窓を遮熱ガラスに変える
窓ガラス自体を遮熱ガラスに変更する方法です。遮熱フィルムと同様、明るさを保ったまま西日対策を行えます。施工は専門家に依頼することになりますが、耐久性が高く、冬の断熱対策としても効果を発揮するため、相対的に満足度は高いでしょう。
遮熱ガラスには、「Low-E複層ガラス」というものが用いられていることが多く、Low-E複層ガラスには遮熱タイプと断熱タイプがあります。どちらも遮熱・断熱の機能が備わっていますが、夏の西日対策であれば遮熱タイプが有効です。
Low-E複層ガラスは、紫外線防止にも効果的です。
内窓を設置する
内窓とは、今ある窓の室内側にもう1つ窓を取り付けることをいいます。窓が二重になることで熱の流入出を和らげるため、西日対策にも効果的。内窓のガラスを遮熱ガラスにすれば、高い遮熱・断熱効果を得られます。
内窓の設置は、西日だけではなく、冬の寒さ(断熱)も気になる方にとくにおすすめしたい方法です。
ただ、窓をもう1つ付けることで、部屋が少し狭く感じることも。どの程度空間に影響するか、事前にイメージしておくと失敗が少ないです。
遮熱ガラスへの変更や内窓の設置は断熱リフォームにもなるため、補助金の対象になるケースが多いです。
西日対策|屋外・外側からのアプローチ
続いて、屋外で行う西日対策を見ていきましょう。主な方法は以下の5つです。工事が必要な施工については、鈴与ホールパルでも対応できます。
西日対策に外側からできるアプローチ | 工事の有無 |
すだれをかける | × |
シェードを設置する | × |
グリーンカーテンを作る | × |
オーニングを設置する | 必要 |
テラス屋根を設置する | 必要 |
すだれをかける
すだれは、日よけとして昔からよく使用されているアイテムです。程よく遮光・遮熱をしながら、隙間から風を取り込みます。
巻き上げ式のものを選べば採光の調整も可能ですし、すだれに水をかければ気化熱によって涼しさが増すのもポイントです。
また、比較的簡単に設置できるうえ、価格も安価。ホームセンターをはじめ、100円均一ショップでも購入できます。ただ、劣化しやすいため、定期的な交換は必要になるでしょう。
すだれは夏の風物詩ともいえますね。
シェードを設置する
シェードは窓の上部から地面に向かって斜めに設置する日よけを指します。自分で設置することが可能で、重しで固定する方法が一般的です。
色やデザイン、形が豊富なため、住宅の雰囲気に適したものを選べる点もメリットです。また、斜めに設置するため、シェードの内側のスペースを有効活用することも。
一方で、ある程度のスペースがないと設置できないため、設置できる場所が限られることがあります。
グリーンカーテンを作る
つる性の植物を植え、ネットなどにつるを這わせてグリーンカーテンを作るのも一つの方法です。日差しを遮るだけでなく、葉から水分が蒸散するときの気化熱によって、周囲の気温を下げる効果もあります。
グリーンカーテンに適したつる性の植物はさまざまあり、たとえばアサガオやクライミングサンパラソルといったお花、ゴーヤやキュウリといった野菜が挙げられます。お花に癒されたり、育てた野菜を食べられたりと、他の対策にはない楽しさがあるのも特徴です。
ただし、虫が寄ってきたり葉っぱに付着したりすることがあるため、虫が苦手な方には向いていないかもしれません。
植物なので、水やりなどのお世話も欠かせません。
オーニングを設置する
オーニングとは、庇(ひさし)のような形をした日よけのこと。シェードと似ていますが、オーニングはテント部分の調整が可能な点が特徴です。
そのため、季節や天気によって日光の入り具合を調整できるというメリットがあり、電動式を選べば操作も簡単。また、シェードよりも生地が厚いものが多いため、雨よけとしても利用できます。
ただし、取り付け工事が必要なので、シェードよりも費用はかかります。
テラス屋根の設置
テラス屋根とは、屋根とテラスがセットになっているものを指します。屋根の形はフラットなものと、丸みを帯びたアール型のものがあり、色の選択肢も豊富です。
西日対策として設置するのであれば、遮熱効果のあるテラス屋根を選ぶのがおすすめです。
屋根付きのテラスなので他と比べて高額になりますが、日陰で涼んだり洗濯物を干したりと、使い方の幅が広いのが特徴です。
テラスのリフォームを検討している方は、西日対策としての効果も検討するといいでしょう。
西日対策を行うときの注意点
室内・室外からできる西日対策をご紹介しました。それぞれにメリット・デメリットがあるため、どれが自分に合うのか迷う方も少なくありません。ここでは、西日対策をするときに気をつけたいポイントをご紹介します。
部屋の中の明るさを考慮する
西日対策をする部屋に、明るさを求めるか求めないかで、適した対策や商品は異なります。
以下の対策は部屋の中が暗くなりやすいので、適度な採光がほしい場合は色や素材選びに注意しましょう。
・遮光カーテン(閉め切ると真っ暗になる)
・ロールスクリーン
・すだれ
・シェード
・クリーンカーテン
・オーニング
マンションの場合は内側から対策する
マンションの場合は、管理規約に従って西日対策をする必要があります。窓やベランダ、庭などは共用部分に該当することから、外側からの対策が難しいケースがほとんどです。
そのため、マンションでは内側からできる西日対策が基本となります。ただし、ガラス交換は管理規約で禁止されていることが多いです。一方、既存の窓を残して設置する内窓は問題なく行えます。
内窓の設置はマンションでもできるうえ補助金の対象になることが多いことから、当社でも施工実績の多いリフォームです。
ケガに注意する
西日対策は高所での作業を伴うことが多いです。自分で施工する場合はケガに注意しましょう。
たとえば窓の外側にすだれをかけるなどの対策を行う際、バランスを崩して転倒しないように、安定した台の使用や誰かに支えてもらうなどの工夫が必要です。
また、外側に何か設置する場合は風に飛ばされないよう、しっかり固定することも大事です。強風や台風で思わぬ事故につながる恐れもあります。
マンションではなるべく内側からできる対策を行うほか、業者への依頼も検討しましょう。
西日対策のまとめ
夏の強い西日による暑さや眩しさに悩まれている方は少なくありません。家具や床・壁の日焼けを防ぎたい方もいらっしゃるでしょう。
西日対策の効果の感じ方は個人差があるものの、「すごく変わった、やってよかった」という声は多くいただいています。興味のある対策がありましたら、これを機会にぜひ検討してみてください。
また、西日対策をするお部屋でどう過ごしたいかで、最適な方法は変わります。当社では、十分なヒアリングのうえ現地調査を行い、事例をお伝えしながらお客様と一緒により良い方法を考えます。まずはお気軽にご相談ください。