キッチンリフォームのよくある失敗例15選!失敗しないためのコツとは?
「キッチンをリフォームして家事の負担を減らしたい」「ドラマで見たオシャレなキッチンを我が家にも取り入れたい」など、キッチンリフォームへの期待値は大きなものです。
しかし、いざ完成してみると意外な部分で使いづらさを感じ、後悔してしまうこともあるかもしれません。
そこで今回は、キッチンリフォームの失敗例と失敗しないためのポイントを解説します。失敗例からどういった注意が必要なのかを確認し、理想のキッチンづくりに活かしていきましょう。
キッチンリフォームの失敗例15選
それでは早速、キッチンリフォームの失敗例を見ていきましょう。失敗例を知ることで、リフォームのメリットとデメリットの両方の理解を深めることができます。
ここでは以下の項目に分け、失敗例を15ケースご紹介します。
・キッチン本体
・キッチン周辺環境
・収納まわり
・キッチン空間全体・雰囲気
・費用
キッチン本体に関する失敗例
キッチンのサイズが合わなかった
まずは、キッチンのサイズが合わず、使いにくくなってしまうケースです。
ワークトップ(天板)の高さが身長と合わないと、調理の際に体に負荷がかかってしまうことがあります。あまりにも合わない場合は、首や腰を痛める原因にもつながるため注意しましょう。
また、キッチンの奥行きが広くなったことでキッチンの窓が遠くなり、窓が開けづらくなったり、窓カウンターが使えなくなったりすることも。
毎日何回も使うキッチンは、ちょっとした使い勝手の悪さがストレスにつながります。
キッチンの高さの目安は「身長÷2+5cm」です。身長160cmの方は85cmが目安になります。
キッチンの高さについては、こちらのページで詳しくご紹介しています。
キッチンの高さは使いやすさに直結!「身長」と「肘高」を踏まえて考えよう>>
食器洗い乾燥機を設置したがあまり使わなかった
食器洗い乾燥機は人気の設備の一つですが、設置したもののほとんど使用せず、宝の持ち腐れになってしまうケースもあります。「食洗機ではなく、収納スペースにすればよかった」といった声も。
使わなかった理由としては、以下のようなものがあります。
・手洗いで済んでしまった
・家族が多くて洗い物が入りきらない
・食器洗い乾燥機に対応していないお皿を使うことが多い
食器洗い乾燥機を設置するときは、生活スタイルや使用する食器などを考慮し、本当に必要かを考えましょう。
食洗機は以前より機能性がアップしていることから、最近では「しっかり使いたい」と考えているお客様が増えている印象です。
シンクが大きすぎて作業スペースが狭くなってしまった
広いシンクは洗い物の効率を上げてくれますが、その分作業スペースが狭くなるというデメリットがあります。
作業スペースが十分にない場合、下ごしらえやお皿への盛り付けがしづらくなり、調理の効率が下がってしまう失敗例は結構多いです。
別途、作業用のテーブルを設ける方法もありますが、移動するときに床に水がポタポタと落ちるのがストレスになることもあります。
シンクと作業スペースの広さは、作る料理の種類や傾向で変わってきます。
汚れが目立ちやすくなった
明るい色のワークトップやシンクを採用した場合、以前よりも汚れが目に付き、気になってしまうことがあります。とくに、ステンレスや暗い色の素材から変えた場合に感じやすいです。
掃除の手間を減らすことも、キッチンリフォームに求めることの一つです。明るい色のワークトップやシンクにしたい場合は、汚れが付きにくい素材やコーティングが施されたものを選ぶといいでしょう。
キッチン周辺環境に関する失敗例
キッチンの通路、全体的なスペースが狭くなった
キッチンのサイズを大きくした場合、「通路幅が狭くなって動きづらくなった」「キッチンにゆとりがなくなった」という失敗例も見られます。
とくに窮屈に感じやすいのが冷蔵庫付近。これは、冷蔵庫の幅や奥行き、扉の開け閉めのスペースを考慮しなかったことが原因です。
夫婦や親子で調理を楽しみたい場合、システムキッチン周りは1m20cm程度の空間をあけるようにしましょう。
冷蔵庫は、通路を確保しながら、調理中も利用しやすい場所に置くことがポイントです。
キッチンの通路幅について詳しく知りたい方は、こちらのページをチェックしてください。
キッチンの通路幅は何センチが最適?よくあるお悩みと決めるときのポイント >>
壁紙をシンプルなデザインにすればよかった
せっかくリフォームするのなら、デザインにもこだわりたいもの。しかし、個性的な色・柄の壁紙や床材は、リフォーム時には気に入っていても時間が経つと、飽きてしまったり落ちつかなかったりすることがあります。
壁や床は面積が広い分、キッチン空間の印象を大きく左右します。後悔のないよう、長い目で考えて選択するようにしましょう。
滑りやすい床材を選んでしまった
水や油を使うキッチンならではの失敗例として、「リフォームしたら床が滑りやすくなった」という事例もあります。
たとえば自然な風合いが魅力のタイルは、水や油に強く、清掃性が高いといったメリットがある反面、油料理の際に飛んだ油分によって滑りやすくなるというデメリットも。
この場合、よく歩く部分にキッチンマットを敷く、滑り止め加工がされたタイルを選ぶなどの工夫が必要です。
キッチンの床材は滑りにくさも大事です!
収納に関する失敗例
収納が足りなかった、使わなかった
収納スペースが足りない、あるいは出し入れがしにくくて使いこなせない、という失敗例も多いです。
たとえば、以下のようなケースが見られます。
・吊り戸棚をなくしたら収納スペースが足りなくなってしまった
・サイズの大きい家電や食器が収まらない
・床下収納を設置したものの、出し入れがしにくく活用できていない
キッチン収納の大きさや場所を考えるときは、まず収納したいものの数とサイズを把握します。そのうえで、出し入れしやすくするためにはどこに収納するのがいいのか、といった使い勝手を意識しましょう。
コンセントが足りない
年々進化する調理家電。いくつもの家電を同時に使ったり、リフォームを機に新しい家電を購入したりする方は多くいらっしゃいます。
ただ、キッチンが変わると、家電を置く位置も変わることには注意が必要です。コンセントはあってもコードが届かない、新調した家電に使えるコンセントがない、といった失敗例は少なくありません。
リフォーム前に家電の置き場所を考え、必要に応じてコンセントの増設も依頼しましょう。
最近では「コンロとシンクの間にスマホ用のコンセントが欲しい」というお客様もいらっしゃいました。
ゴミ箱を置くスペースを考えていなかった
意外と忘れがちなのが、ゴミ箱を置くスペースの確保。ゴミ箱を収める場所がないと、キッチン本体や背面収納の前、通路などに置くことになってしまいます。
物が取り出しにくくなったり、家事動線が悪くなったりして、「リフォームをしてすっきりとしたキッチンにしたかったのに…」と後悔される方も。
事前にゴミ箱を設置するスペースを考えておきましょう。
キッチン空間全体に関する失敗例
キッチンが暗くなった
リフォームでは、今よりサイズの大きいキッチンに交換するケースが多いです。その際に気をつけたいのが、食器棚など高さのある家具の置き場所です。
高さのある家具を窓の前にしか置けない場合は採光を遮ってしまい、キッチンが暗くなってしまいます。暗くなると圧迫感も出てくるため、開放感のあるキッチンにしたい方はとくに注意が必要です。
キッチンが北側にあるご家庭ですと、寒さも気になりやすいポイント。当社では、キッチンの場所・状況に応じて断熱対策も行います。
イメージと違うキッチンになってしまった
キッチン本体のみを新しくした場合、これまではさほど気にならなかった壁や床の古さが際立ち、ちぐはぐな印象を受けることがあります。
また、壁紙の色がイメージと違ったというケースも少なくありません。カタログや小さなサンプルと、実際に施工した壁紙とでは、見え方は微妙に異なるものです。
キッチンリフォームを成功させるには、壁や床といった周りとの調和がポイントです。
ニオイや音が気になるようになった
壁付けキッチンからアイランドキッチンなどの対面型キッチンにした場合、ニオイや音が気になってしまうことがあります。
調理のニオイ、シンクにあたる水の音、換気扇の稼働音などがダイニングやリビングにいる家族に届き、「なんとなく落ち着かない」「テレビの音が聞こえづらくなった」といった声も聞かれます。
ただ、これらは消音かつ換気機能の高い換気扇を設置する、音が響きにくいシンクを選ぶといったことで解消できることが多いです。
シンクの素材選びについては、こちらのページも参考にしてみてください。
キッチンシンクの素材選びに悩んでいる方必見!素材ごとの特徴や選ぶときの考え方をご紹介>>
費用に関する失敗例
予算(コスト)を気にしすぎた
キッチンリフォームは選択肢が多い分、予算決めが重要です。しかし、予算を抑えることを意識しすぎると、貧相なイメージになってしまうことがあります。
前述したように、キッチン本体だけを交換した場合、キッチンが新品なだけに壁紙の汚れなどが際立ち、リフォームの満足感は得にくくなります。どこにお金をかけるか、ご家族で話し合っておきましょう。
キッチンリフォームの費用相場については、こちらのページで詳しくご紹介しています。
キッチンリフォームの費用相場はいくら?価格帯別のリフォームもご紹介>>
補助金の活用ができることをあとで知った
キッチンリフォームでも条件が合えば補助金を受け取れることがあります。しかし、それを知らずにリフォームを終えてしまうケースもあるようです。
自分で気づいて施工業者に相談できればいいですが、そうでない場合は施工業者の提案次第です。きちんと提案してくれる会社もあれば、そうでない会社もあります。
事前に補助金制度を使いたい旨を伝えるとともに、補助金申請の実績がある会社かどうかを確認することも大事です。
当社では、お客様が活用できる補助金制度があればご提案しています。
キッチンリフォームで失敗しないためのポイント
以上の失敗例を踏まえ、キッチンリフォームで失敗しないために知っておきたいポイントを4つご紹介します。いずれも心がけ次第できることですから、ぜひ実践してみてくださいね。
施工業者に悩みをきちんと伝える
施工業者に今のキッチンの悩みを伝えることを意識しましょう。じつは「こうしたい」という要望より、「ここが困っている」という悩みを聞けたほうが、施工業者は適切な提案がしやすくなります。
というのも、悩みの解決方法は一つではないためです。お客様が考える解決策が必ずしも理想に近づくとは限りません。
また、予算感を伝えることも大事です。理想を求めていろいろなことがやりたい!となっても、価格と折り合わず断念しなくてはならない場合もあります。予算感を共有することで、予算内でできる方法を一緒に考えることができます。
優先順位を決める
シンクを広くすれば作業スペースが狭くなるように、どの選択にもメリットとデメリットが存在します。失敗しないためには、どのメリットを優先したいのかをはっきりさせることが重要です。
また、優先順位を決めておくと、予算やスペースなどの理由で選択を迫られたときも、適切に取捨選択できるようになります。
譲れないもの・合ったらいいもの・譲ってもいいものの3つに分けると整理しやすくなります。
分かりやすいところで、まず「食洗機は必要か」を判断していただけると、プランを練りやすくなります。
調理家電のスペースの確保
キッチンリフォームで失敗しないためには、調理家電のスペースの確保も重要です。
最近の家電はサイズが大きいため、市販の棚だと奥行きが足らないことがあります。仮に置けたとしても、作業導線を邪魔してしまうことも。
そのため、家電収納を踏まえてシステムキッチンを選ぶことが大切です。コンセントの増設が必要かどうかも確認しておきましょう。
ホームベーカリーを収納できる引き出しをご希望されたお客様もいらっしゃいました。どういった家電を使うかも担当者にお伝えいただけると、理想のキッチンに近づきます。
図面を準備する
あらかじめ建築図面や設備図を用意しておくと打ち合わせがスムーズです。早い段階でプランを練ることができれば、リフォームの盲点にも気づきやすくなります。
また、マンションの場合はリフォーム内容に制限がかかるケースがあるため、図面と一緒に管理規約も用意しておくと安心です。
キッチンリフォームの失敗例まとめ
キッチンリフォームの失敗例と、失敗しないためのポイントについて解説しました。リフォームに至ったきっかけや理由をご家族で共有し、必要な準備を進めていきましょう。
ただ、十分に準備をしても打ち合わせを重ねていくうちに、当初の希望や予算感からズレてしまうこともあります。鈴与ホームパルでは、打ち合わせシートを作成・共有し、本来のお困りごとを予算内できちんと解決できるよう努めています。ぜひ、お気軽にご相談ください。
キッチンリフォームの事例をまとめた記事もございます。リフォームをご検討されている方は、こちらもチェックしてみてくださいね。
キッチンリフォームの事例まとめ!イメージを膨らませてリフォームを成功させよう>>
この記事のポイント | ・失敗例からどういったところ注意が必要かを確認する ・担当者には困っている悩みごとを伝える ・リフォームで譲れないポイントなどの優先順位を決める ・調理家電のスペースを確保しておく |