クローゼットをリフォームする前に知っておきたいこと【収納の在り方を考えるvol.3】
家にモノが多く、「収納スペースを増やしたい」と考える方は少なくありません。クローゼットのスペースを広くしたり、枕棚を設置したりすることで、お悩み解決につながります。
整理収納アドバイザーの藤野ことさんに、「収納の在り方」をテーマにお話いただくこの企画。今回は「クローゼットのリフォーム」をテーマにお話を伺いました。
クローゼットをリフォームする前に知っておきたいポイント
収納スペースを確保するために片付けようと思っていても、残しておきたいアイテムが多く、なかなか進まないなんてことも。
クローゼットのリフォームを始める前に、モノの整理の仕方について確認しておきましょう。
クローゼットをリフォームしたい方の傾向
収納に悩んでいる方のなかには、モノが捨てられない方も少なくありません。そのため、リフォームの前にモノを仕分けることが大切になります。
―収納周りでご相談を受けたら、どのように対応していますか?
お客様のご自宅の状況を見て、どのぐらいスペースが不足しているのかを考えます。
収納に困っている方は、なかなか捨てられなかったり、本来であれば不要なモノが残っていたりするケースが多いので、必要かどうかのモノの仕分けを行います。
収納を増やす場合、スペースを広くとりすぎてしまうと、またモノが溢れてしまう可能性が。何を置くかを想定しながら、適切なスペースをご提案することを心がけていますね。
―なるほど。やはりモノの整理がポイントになってくるのですね。
そうですね。たとえば、洋服を考えてみてもハンガーにかけておきたいもの、畳んで収納しておきたいものに分けることがありますよね。そういった収納方法も伺いながら、仕分け作業をしています。
収納が苦手な方も少なくないと思うので、なるべく楽しくできるようコミュニケーションをこまめにとるようにしています。
収納は綺麗にしまうだけではなく、まずはモノを「いる・いらない」に整理するところから始まります。私自身もお客様から相談されたときは、そこから考えるようにしています。
モノを仕分けるときに意識したいこと
必要なモノ・不要なモノで分けたあと、使用頻度・用途を考えることも綺麗に収納するためのコツです。
―自分で家にあるモノを仕分ける場合、どういった点に気をつけたらいいのでしょうか?
まずは必要かどうかから始まりますが、人によって仕分ける基準は異なります。
「思い入れのあるモノだから捨てられない」という方には、無理に捨てることは強要せず、残してもいいとお伝えしています。
お洋服の場合ですと、あまり着ないモノがクローゼットの真ん中に置いてあったり、よく着る服が分かりにくい場所にあったりすると、不便に感じてしまいます。
また、用途で分類することも大切です。夏物と冬物、年間を通して着る服などに分けたのち、コート・スカートなど種類が同じ洋服をまとめます。
このように使用頻度や用途を踏まえて、洋服の見直しができてから、収納方法を考えるのが良いかなと思います。
収納グッズを買って工夫する前に、まずはモノの仕分けから始めましょう。不要なモノを処分するだけで、収納スペースをすっきりさせることができます。
モノを仕分けることができたら、使用頻度や用途ごとで整理します。この手順で進めることで、使い勝手の良い収納になるでしょう。
クローゼットのリフォームにかかる費用と工事期間
鈴与ホームパルでは「工事内容」と「費用」をお客様にしっかり説明し、納得いただいてからリフォームを行います。
―クローゼットをリフォームするとなった場合、予算や相場の費用はどの程度になるのでしょうか?
ウォークインクローゼットや壁面収納などの収納スペースを増やす場合、居室やLDKといった大規模なリフォームと合わせて行うことが多いので、予算も大きくなる傾向にあります。
たとえば、既存のクローゼットに枕棚や可動棚をつけるといった簡単なものであれば、10~20万円を1つの目安として考えていただけるのが良いかもしれません。
―既存のクローゼットを活用するのであれば、予算を抑えてリフォームすることもできるのですね。
リフォームの内容によりますが、「想定していなかった工事費用が追加でかかってしまう…」とならないように、現地調査をしっかり行い、必要になりうる工事費用も見積書に記載するようにしています。
工事を行なった場合には見積書の費用になるのですが、その工事が行われなかったら想定予算から差し引いた金額で請求する流れをとっています。
リフォーム内容と予算、どちらもお客様に納得いただいてから施工に入るように取り組んでいます。
―可能性がある工事の予算が事前に把握できるのは安心ですね。ちなみに、クローゼットをリフォームするときの工事期間ってどの程度でしょうか?
先ほどお伝えした既存のクローゼットを活かすようなリフォームであれば、1~2日ほどで完了します。クローゼットの内装やクロスを綺麗にするなど、小規模な内容でしたら2日で対応できると思います。
キッチン周りやリビングと合わせて工事となった場合は、それよりも長い期間になるとイメージしていただけると良さそうです。
まとめ
収納スペースとして重宝するクローゼット。「たくさん収納できるから」といってサイズを大きくしてしまうと、またモノが溢れてしまう可能性も。
クローゼットのリフォームでは、本当に必要なスペースを確保することがポイントになります。自分でモノを仕分けるときは、必要なモノか不要なモノかで分けたあと、使用頻度・用途を踏まえて収納することで、使い勝手も良くなります。
収納スペースでお悩みことがありましたら、お気軽にご相談ください。
この記事のポイント | ・クローゼットをリフォームする前にモノを要・不要に仕分ける作業が必要 ・仕分けたモノは使用頻度・用途別に分類し、収納していく ・リフォームするときは、費用と施工内容をきちんと確認する |
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【この記事を監修した人】
藤野こと
整理収納アドバイザー・住宅収納スペシャリスト・ライター。モノの多すぎる家を改善するために整理収納アドバイザーの資格を取得。片付けの資格と主婦歴20年以上の経験を活かしたライフハック、片付けや家事に関する記事を多数執筆。“家事は素早くラクに!”をモットーとした収納を提案しています。
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