子供部屋の間仕切りのアイデア|リフォーム費用や注意点を解説

お子様が成長するにつれて、「そろそろ部屋を分けてあげたい」と考えるご家庭は多いのではないでしょうか。
子供部屋を仕切ることで、各自のプライベート空間が確保でき、勉強や趣味に集中できる環境を整えられます。
しかし、どのような方法で仕切るのが良いか迷うことも多いでしょう。
子供部屋の仕切りを考える際には、費用や設置の手軽さ、安全性、将来の使い勝手、建築基準法などさまざまな要素を考慮する必要があります。
この記事では、子供部屋を仕切るためのアイデアや費用目安、仕切りを考える際のポイントをわかりやすくご紹介します。
お子様の成長やご家庭のライフスタイルに合わせた、最適な間仕切り方法を見つける参考にしてください。
子供部屋の間仕切りアイデア
子供部屋を仕切るには、いくつかの方法があります。それぞれ特徴が異なるため、お子様の年齢や部屋の広さ、ご予算に合わせて適切な方法を選びましょう。
カーテン

子供部屋を手軽に仕切りたい場合、突っ張り棒にカーテンを取り付ける方法があります。
天井や床を傷付けずに設置でき、取り外しも楽に行えます。子供が成長し、間仕切りが不要になればすぐに取り外せるのもメリットです。
また、カーテンは柄や色のバリエーションが豊富で、部屋の雰囲気や子供の好みに合わせて選べます。
一方で、カーテンは壁のような防音効果がないため、隣のスペースの音が気になり、勉強に集中できないといった問題が起こる場合があります。
そのため、厚手の遮音カーテンを使用したり、床にラグを敷いたりすることで音の響きを抑える工夫が必要です。
さらに、カーテンは簡単に開けられるため、完全なプライベート空間を確保するには不十分と感じるかもしれません。
ロールスクリーン

ロールスクリーンは、スクリーンと呼ばれる生地を上下に昇降して開閉するカーテンの一種で、子供部屋の仕切りに活用できます。
取付金具で固定するタイプや、突っ張り棒で簡単に設置できるタイプがあります。
ロールスクリーンの大きなメリットは、必要に応じてスクリーンを上げることで、仕切りを一時的に無くせる点です。
掃除や換気をするときにも邪魔にならず、空間を広く使いたいときに便利です。
一般的なカーテンのようなヒダがなく、シンプルなデザインが多いため、部屋をスッキリとした印象にできます。
ただし、小さいお子様がいるご家庭では、ロールスクリーンのひもによる事故に注意が必要です。
大きな力が加わるとひもの一部が外れるような、安全性能が高いタイプを選ぶことで、安心して使用できます。
また、ロールスクリーンは防音性が低いため、集中したい場合は追加の対策が必要かもしれません。
パーテーション(パーティション)

パーテーション(パーティション)は、空間を仕切るための簡易的な壁です。キャスター付きや折りたたみ式の可動タイプ、床と天井に突っ張り棒で固定するタイプなどがあります。
いずれも工事が不要で、比較的手軽に設置できるのが特徴です。
また、木目調やモダンなデザインのものも多く、インテリアに調和しやすいでしょう。
デメリットとして、大きなサイズのものが多いため、不要になった際に処分に手間がかかることが挙げられます。
また、可動式のパーテーションは、床や天井に固定されていないため、地震などの強い衝撃で倒れる恐れがあります。
安全面を考慮する場合は、突っ張り式のタイプを選ぶといった工夫が必要です。
間仕切り収納家具

背の高い収納家具を置くことで、子供部屋を簡単に仕切ることが可能です。収納スペースが増えるため、本や雑貨などを整理するのにも便利です。
また、収納場所が限られている場合、間仕切り収納家具を置くことで一度に両方を解決できる点が魅力です。
ただし、家具の高さや厚み、色によっては、部屋が圧迫された印象を与えることがあります。
他にも、カーテンやロールスクリーン、パーテーションと比べると厚みがあることから、部屋が狭く見えやすい懸念もあります。
安全面では、地震などの揺れで家具が倒れないようにしっかりと固定し、収納物が飛び出さないよう対策を講じる必要があります。
突っ張りアジャスター

突っ張りアジャスターは、床や天井を傷つけずに柱を立てられるアイテムです。
柱となる板材の両端にアジャスターを取り付け、床と天井に突っ張って固定します。その柱に板材や有孔ボードを貼ることで、子供部屋の仕切りとしての壁が作れます。
板材を好きな色で塗ったり壁紙シートを貼ったりして、お部屋の雰囲気やお子様の好みに合わせたデザインに仕上げられます。
さらに、棚を設置することで収納スペースも増やせるため、実用性も兼ねた使い方が可能です。
注意点として、ドライバーを使用する作業や垂直に設置する工程があるため、DIY初心者にはやや難易度が高い点が挙げられます。
適切に固定し、使い方を守れば問題ありませんが、突っ張りの構造上、地震などで倒れるリスクが完全にゼロとはいえません。
安全性を確保するために、補強などの対策を検討すると良いでしょう。
間仕切り壁

子供部屋をしっかりと仕切りたい場合は、リフォームで壁を設置する方法がおすすめです。
完全に空間を分けることができるため、集中できる勉強スペースやリラックスして休息できる空間を作れます。
また、簡易的な間仕切りのように倒れることがないため、安全面でも安心です。

間仕切り壁を設置する際は、部屋の雰囲気やお子様の好みに合わせて壁紙を選んだり、機能性に優れた壁紙を使ったりすることで、さらに居心地の良い空間を作ることができます。
子供部屋におすすめの壁紙コーディネート|選び方やリフォーム費用を紹介>>
子供部屋の間仕切りを作るのにかかる費用
子供部屋を2つに分けるための間仕切りを設置する際の費用は、仕切り方や材料によって大きく異なります。
一般的な間仕切り方法ごとの費用目安は、以下の表の通りです。
間仕切る方法 | 費用の目安(間口2,600mmを仕切る場合) |
カーテン | 1.8万~3.5万円(カーテン本体+突っ張り棒) |
ロールスクリーン | 5万~6万円(天井取付け式、突っ張り式) |
パーテーション(パーティション) | ・1万円(折り畳み式) ・6万円(突っ張り式、パネル式) |
間仕切り収納家具 | 10万~50万円 |
突っ張りアジャスター | 3.5万~5万円(アジャスター+板材等) ※別途、工具代 |
間仕切り壁 | 10万~60万円 |
カーテンやロールスクリーン、パーテーション、突っ張りアジャスターは比較的低予算で実現できますが、間仕切り収納家具は高額になります。
また、デザインにこだわる場合は、費用がさらに増えることがあります。
なお、間仕切り壁をリフォーム会社などに作ってもらう場合の費用は、壁のみの場合で10万~20万円ほどで収まります。
これは、家を建てる際に将来的に部屋を分けることを想定して設計された場合に適用されます。
もし、元々部屋を分ける予定がなかった場合、ドアの追加や電源の増設、収納クローゼットの設置などの工事が必要になるため、費用は60万円程度が目安となります。
子供部屋を間仕切るときに考えたいこと
子供部屋を仕切る際には、採光や空調、照明のスイッチ、建築基準法など、いくつかの点を考慮する必要があります。ここでは、それぞれ詳しく解説します。
採光
窓が1つしかない部屋を仕切ると、区切られた部屋の一方が窓からの光を取り入れられなくなることがあります。
採光が不足すると部屋が暗くなり、快適に過ごしにくくなってしまうため、子供部屋を仕切る際には採光を考慮することが重要です。
簡易的な間仕切りであれば、上部の空間を開けるなどの方法で改善できますが、パーソナルスペースとしての機能は薄れてしまうでしょう。
一方で、リフォームで間仕切り壁を設置する場合、壁にガラス窓を付けて光を通すことができ、両方の利点を兼ね備えた快適な部屋にできます。
空調
子供部屋を壁で仕切った際に、片方の部屋にしかエアコンが設置されていない場合、他の部屋の快適さが損なわれる可能性があります。
子供部屋の空調の問題を解決するためには、以下のような対処法があります。
・エアコンを新たに設置する
・間仕切り壁の天井部分に空間を開けて完全に仕切らないようにする
・間仕切り壁に換気口を設ける
・可動式の仕切りを設置する
ただし、間仕切り壁に空間や隙間を設けたり、可動式の仕切りを選んだりすると、声や音が隣の部屋に響きやすくなるため、プライバシーを保ちたい場合はエアコンの設置を検討すると良いでしょう。

鈴与ホームパルでは、間仕切り壁の設置リフォームはもちろん、それに伴うエアコンの設置にも対応しています。
照明のスイッチ
部屋を2つに分ける場合、それぞれの部屋で照明を独立して使えた方が便利です。
しかし、元々間仕切りを考えていなかった部屋では、照明スイッチが1つしかないことが多く、この場合、一方の部屋の明かりを消すともう一方も暗くなってしまいます。
間仕切りを設置する際には、スイッチの増設を検討することもおすすめします。
建築基準法
建築基準法では、採光と換気の必要性から、次のような窓の開口部に関する規定が設けられています。
・「採光」のための窓などの開口部は、居室の床面積の7分の1以上を設けること
・「換気」のための窓などの開口部は、居室の床面積の20分の1以上を設けること
部屋を仕切ることで、採光や換気が不十分にならないように注意しなければなりません。
間仕切り壁をリフォーム会社や工務店へ依頼して設置する場合は、建築基準法に基づいて適切に施工されますが、DIYで何らかの間仕切りを設置する場合には注意が必要です。
簡易式な間仕切りが法的に問題ない場合でも、建築基準法は居住者の健康や安全を考慮して策定されているため、建築基準法に沿った形で間仕切りを設置することが望ましいでしょう。
まとめ
子供部屋を仕切る方法には、カーテンやパーテーションのような簡易的な方法のほか、間仕切り収納や壁を設置する方法があります。
簡易的な方法の場合、空間を完全に区切るわけではないため、声や音なども隣の部屋に響きやすい点には注意が必要です。
また、快適な空間のために、採光・空調・換気についても考える必要があります。
プライバシーと快適性を兼ね備えた子供部屋にするためには、間仕切り壁をリフォームで設置することをおすすめします。
鈴与ホームパルでは、経験と知識が豊富なアドバイザーがお客様の要望にぴったりのプランをご提案します。子供部屋の仕切りを設置したい場合は、ぜひ一度ご相談ください。