【2023年版】二重窓のリフォームで活用できる補助金をチェックしよう!
2023年度は省エネをサポートする補助金・助成金制度が充実し、二重窓のリフォームを行うには絶好の機会です。今年スタートした「住宅省エネ2023キャンペーン」は、3省連携ワンストップ補助金として打ち出され、窓リフォームに特化した補助金事業も創設されています。
そこで今回は、二重窓のリフォームで活用できる補助金制度について詳しく解説します。国や自治体の支援を受けながら、快適な住空間を手に入れましょう。
二重窓リフォームで利用できる補助金4選
2023年2月現在、二重窓のリフォームで利用できる主な補助金制度は以下のとおりです。
補助金の種類 | 上限補助額 |
住宅省エネ2023キャンペーン:こどもエコ住まい支援事業 | 30万円/戸 |
住宅省エネ2023キャンペーン:先進的窓リノベ事業 | 200万円/戸(補助対象工事の内容に応じて定額) |
既存住宅における断熱リフォーム支援事業 | 120万円/戸 |
次世代省エネ建材の実証支援事業 | 150万円~200万円/戸 |
それぞれの補助金制度について、詳しく見ていきましょう。
住宅省エネ2023キャンペーン
2023年より、国土交通省・経済産業省・環境省の3省が連携した補助金事業「住宅省エネ2023キャンペーン」がスタートしました。
「こどもエコ住まい支援事業」「先進的窓リノベ事業」「給湯器省エネ事業」の3事業に分かれ、このうち窓リフォームに利用できるのは、「こどもエコ住まい支援事業」「先進的窓リノベ事業」です。
これまでは財源が同じ国であっても、省庁が異なると制度の併用は不可でしたが、上記の窓リフォームで利用できる2つの補助金事業は併用可能です。ただし、1つの窓に対して、それぞれの事業から補助を受けることはできない点は押さえておきましょう。
詳細はコチラ:住宅省エネ2023キャンペーン【公式】
2023年度注目の補助金事業のひとつです!
こどもエコ住まい支援事業
こどもエコ住まい支援事業は、ZEHレベルの高い省エネ性能をもつ新築住宅の取得や、既存住宅の省エネリフォームを対象とした補助金事業です。2022年に人気を集めた「こどもみらい住宅支援事業」がベースになっています。
原則として、申請する補助額の合計が5万円以上で補助の対象となります。たとえば、二重窓を1つ取り付けたときの補助額は、性能や面積によって15,000円〜31,000円に設定されているため、2〜3ヶ所設置すれば補助対象になります。
【対象工事と補助額例】
対象工事 | 補助上限額 |
①必須工事 ・開口部の断熱改修 ・外壁、屋根・天井または床の断熱改修 ・エコ住宅設備の設置 | 工事内容に応じて定める額30万円/戸 |
②任意工事 ・子育て対応改修 ・耐震改修 ・バリアフリー改修など | 工事内容に応じて定める額30万円/戸 |
一戸あたりの補助上限額は30万円ですが、子育て世代や若者夫婦世帯が既存の住宅をリフォームした場合は、上限額が45万円まで引き上げられます。
なお、申請期間は、2023年3月下旬~予算上限に達するまでとなっています。申請が集中する可能性が高いため、早めの準備を心がけましょう!
先進的窓リノベ事業
先進的窓リノベ事業はその名の通り、窓の断熱リフォームに特化した補助金事業です。窓リノベ事業者登録を受けた事業者と工事請負契約を締結し、窓のリフォームをすることで補助金を受け取ることができます。
高性能な断熱窓にリフォームし、かつ申請する補助額の合計が5万円以上であることが条件となります。また、一戸あたりの補助上限額は200万円と高額です。200万円の範囲であれば、複数回にわたって申請することも可能です。
補助額は、設置するガラスのサイズと性能によって、以下のように設定されています。
【対象工事と補助額例】
なお、申請期間は2023年3月下旬~予算上限に達するまでとなっています。こちらも早めの準備が肝心です!
二重窓の後付けを考えている方は、最初に検討したい補助金制度です!
既存住宅における断熱リフォーム支援事業
省エネと脱炭素の実現を目指し、高性能な建材(断熱材・窓・ガラス)を用いた断熱リフォームに対して補助金を交付する制度です。
補助金の種類は、住宅全体を断熱リフォームする「トータル断熱」と、居間を中心に断熱リフォームする「居間だけ断熱」の2種類があります。
「居間だけ断熱」では、リビングの窓の断熱リフォームのみでも補助対象になりますが、その際はリビングの窓すべてを改修することが条件です。なお、窓の断熱リフォームで用いるガラスは複層ガラス以上が条件となり、補助単価は30,000円/㎡(戸建ての場合)となっています。
トータル断熱、居間だけ断熱ともに、補助率は補助対象経費の1/3以内。公募期間は令和5年1月16日(月)〜令和5年3月3日(金)となっています。
対象となる住宅 | 補助上限額 |
戸建て(※1) | 120万円/戸 |
マンションなど集合住宅(※2) | 15万円/戸 |
※2:賃貸住宅の所有者も対象
戸建て、マンションに限らず「リビングの窓をすべて断熱リフォームしたい」というときにおすすめです!
次世代省エネ建材の実証支援事業
次世代省エネ建材(高性能な断熱材や蓄熱・調湿材など)を用いたリフォームに対して補助金を支給する制度です。
令和4年度の申請受付は終了しており、今後の詳細はまだ発表されていないものの、令和5年度の予算案に組み込まれているため、継続が期待できます。
令和4年度における改修方法の種類は、「外張り断熱」「内張り断熱」「窓断熱」の3種類。それぞれ「必須製品」と「任意製品」が指定され、窓断熱の場合、原則としてすべての窓を改修することが条件となります。なお、補助率はいずれも補助対象経費の1/2 以内です。
【令和4年度の場合】
改修方法 | 補助上限額(戸建て) |
外張り断熱(外壁全体を改修) | 300万円~400万円/戸(※1) |
内張り断熱(一部分の改修で可) | 200 万円/戸(※2) |
窓断熱(すべての窓を改修) | 150万円~200万円/戸(※3) |
※2:下限額は20万円
※3:外窓と任意製品を併用して改修する場合は200万円
家全体の窓を断熱したいときに検討したい補助金制度です。
地方自治体の補助金
国の補助金制度のほか、地方自治体が独自に取り組んでいる補助金制度もあります。制度の有無や補助額、申請条件などは各自治体によって異なるため、お住まいの自治体のサイトを見たり、窓口に電話確認したりして情報収集するといいでしょう。
ここでは例として、東京都と神奈川県の窓リフォームなどに関する補助金制度を紹介します。
【東京都 既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)】
対象工事 | 助成上限額(助成対象経費の1/3以内) |
高断熱窓 | 100万円/戸 |
高断熱ドア | 16万円/戸 |
【神奈川県 令和4年度神奈川県既存住宅省エネ改修費補助金】
対象工事 | 補助上限額(補助対象経費の1/3以内) |
窓(必須工事) 床・壁・天井のいずれか(任意工事) | 7.5万円 |
いずれも、国の「こどもエコ住まい支援事業」に似ている制度です!
二重窓のリフォームで補助金を利用するときの注意点
二重窓のリフォームで利用できる補助金制度を紹介しました。自分にも利用できそう、と感じる制度もあったのではないでしょうか。実際に補助金制度を利用するときの注意点も押さえておきましょう。
申請は早めに対応する
補助金制度は予算に達し次第終了してしまうため、早めの行動がカギ。昨年度は秋以降に申請が集中し、補助金枠があっという間になくなってしまった制度もありました。
住宅省エネ2023キャンペーンの「こどもエコ住まい支援事業」と「先進的窓リノベ事業」は3月下旬から申請受付がはじまります。暖かくなってくると断熱対策の意識が薄れがちですが、季節を問わず行動することが大事です。
窓リフォームは夏の暑さ対策にも有効です。補助金を使って早めにリフォームすれば、夏の節電にも役立ちます!
補助金の併用を確認する
国の補助金制度と自治体の補助金制度は、原則として併用できません。そのため、両者を比較してメリットのあるほうを選択することが大事です。
補助金額だけでなく、申請にかかる手間や時間も考慮しましょう。準備をしているうちに、枠が埋まってしまったというケースもあります。
また、先述したとおり「こどもエコ住まい支援事業」と「先進的窓リノベ事業」は、一定の条件を満たせば併用可能です。
登録業者に施工してもらう
補助金制度は、登録事業者経由による申請を求められるケースが少なくありません。そのため、補助金を利用したいときは、事前に施工会社に登録事業者になっているかを確認しましょう。
また、補助金の利用に積極的に取り組んでくれるか、という視点も大事です。申請にはやはり一定の手間がかかるため、非協力的な会社の場合は手続きがスムーズに進みません。
活用できる補助金を教えてくれるようなリフォーム会社だと安心です!
二重窓の補助金まとめ
2023年度は、窓リフォームの年といっていいほど、補助金制度が充実しています。特に「こどもエコ住まい支援事業」と「先進的窓リノベ事業」は既存住宅に住む全世帯が対象になり、要件のハードルが高くないことから、多くの方が利用しやすい補助金事業です。
通常の予算の半分程度で窓リフォームができたり、予算の兼ね合いで諦めていた部分のリフォームができたりと、たくさんのメリットを感じられるでしょう。
補助金制度で不明な点がありましたら、当社のリフォームアドバイザーに遠慮なくお尋ねください。きちんとサポートさせていただきます。
窓リフォームの費用相場については、こちらの記事で詳しく解説しています。