玄関ドアのリフォームに補助金は使える?補助金の種類と注意点
「玄関ドアをリフォームしたいけれど、できるだけ費用を抑えたい」という方はいませんか?
そんな方におすすめしたいのが、補助金制度の利用です。リフォームのチラシなどで、補助金の案内を見かけたことのある方もいるかもしれません。
玄関ドアリフォームに活用できる補助金はいくつかあります。ただし、適用を受けるには一定の要件があり、玄関リフォームだけでは対象にならないことも。
今回は、玄関ドアリフォームに関する補助金の種類や注意点について分かりやすく解説します。
補助金を上手に活用して費用負担を減らしましょう。
玄関ドアリフォームの補助金はいくらでるの?
玄関ドアリフォームで利用できる補助金は、主に以下のとおりです。
制度名 | 補助上限額 |
こどもエコすまい支援事業 | 30万円/戸(工事内容に応じて定める額) |
先進的窓リノベ支援事業 | 設置するガラスのサイズと性能によって異なる |
介護保険 | 18万円/戸 |
自治体による補助金 | 制度によって異なる |
次世代省エネ建材支援事業 | 125〜300万円/戸 ※工事内容・住宅種別による |
長期優良住宅化リフォーム | 原則100万円/戸 ※住宅タイプと工事内容による |
それぞれ適用要件が異なります。活用しやすい制度の順に確認していきましょう。
こどもエコすまい支援事業
1つ目は、こどもエコすまい支援事業です。「住宅省エネ2023キャンペーン」の一つとして、住宅の省エネ化改修や、高い省エネ性能を持った新築住宅に対して補助金が出る制度になります。
工事内容は必須工事と任意工事に分かれており、任意工事単体で行う場合、補助金制度の利用ができない点に注意が必要です。玄関ドアのリフォームは、必須工事の「開口部の断熱改修」と、任意工事である、「子育て対応改修」にあたります。
補助金の対象は、総額で5万円以上の工事になります。基礎レベルやドアの大きさを確認して、どれくらい補助金がでるかを確認しておきましょう。
工事内容 | 開口部の断熱改修 (必須工事) | 子育て対応改修 (任意工事) |
対象工事 | 断熱改修を目的とした ドアの交換・ドアの設置 | 防犯性の向上・生活騒音への配慮を 目的としたドアの交換 |
補助金額 | 30,000円~45,000円 | 30,000円~49,000円 |
補助対象・条件 | ・この制度の支援事業者と工事請負契約等を締結し工事をする者 ・リフォーム実施する住宅の所有者等である者 |
なお、同じリフォームの内容において、国が実施している他の補助制度は受けられません。
先進的窓リノベ支援事業
二つ目は、先進的窓リノベ支援事業です。こちらもこどもエコすまい支援事業と同じ「住宅省エネ2023キャンペーン」の一つで、窓の改修に対する補助金制度になります。
玄関ドアのリフォームに対して直接活用できる制度ではありませんが、窓の改修と一緒に行うことで家の断熱性能の向上が期待できるため、おすすめです。
対象工事 | ・ガラス交換 ・内窓設置 ・外窓交換(カバー工法・はつり工法) |
補助金額 | ・設置するガラスのサイズと性能によって異なる |
補助対象・条件 | ・この制度の支援事業者と工事請負契約等を締結し工事をする者 ・リフォーム実施する住宅の所有者等である者 |
補助金の金額は、設置するガラスの種類と大きさによって決まります。内窓と外窓の補助金額の例を以下にまとめました。
玄関と窓といったように、別リフォームと組み合わせて活用ができるので、当社でも補助金が使えるような施工内容を提案しております。
介護保険|住宅改修
介護保険制度を玄関ドアのリフォームに活用する方法もあります。介護保険制度には「住宅改修」という項目があり、リフォームの補助金に活用できるのです。
住宅改修の利用回数は原則として一人一回です。介護区分が三段階重くなったときや、転居した場合は制度の再利用が可能になります。
ただし、対象者が要支援・要介護認定された方に限られており、積極的に活用するのは難しい制度と言えます。ご家族に対象となる方がいる場合は、利用を検討してみると良いでしょう。
対象工事 | ・段差の解消 ・手すりの取付け ・引き戸等への扉の取替え など |
補助金額 | ・リフォーム費用限度額(20万円)の7割~9割(14~18万円) |
補助対象・条件 | ・要支援・要介護のいずれか認定を受けている ・要支援、要介護認定を受けた被保険者が居住している など |
玄関ドアリフォームで引き戸を新しく!特徴や注意点をチェックしよう>>
地方自治体による補助金
上記の制度は国の補助金制度ですが、地方自治体が独自で行う補助金制度もあります。お住まいの地域の市区町村が実施していないか確認してみましょう。
自治体の補助金に限らず、ご紹介した補助金制度は内容が変わることがあります。リフォームを具体的に進めるタイミングで、あらためて運営元のHPを確認すると安心です。
また、「住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」でも、お住まいの市町村で補助金制度を行っているのかを確認できます。
地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト>>
予算が上限に達し、予定より早く終了することも。こまめにチェックしましょう。
次世代省エネ建材支援事業
次世代省エネ建材支援事業では、断熱パネルを用いたり断熱工法で行ったりするリフォームをサポートしています。概要を以下にまとめました。
対象工事 | 玄関ドアや窓、屋根や壁などの断熱改修 |
補助金額 | ・リフォーム費用の1/2以内 ・上限額は125〜300万円(※) |
補助対象・条件 | ・賃貸や法人所有の住宅でないこと ・店舗付き住宅ではないこと ・リフォームを行う住宅に常時住んでいること ・リフォームを行う住宅を所有していること |
詳細:公募情報 令和5年度 次世代省エネ建材の実証支援事業|一般社団法人 環境共創イニシアチブ
こちらも、玄関ドア単体では補助の対象になりません。一部屋以上に断熱材を用いるなど、わりと大掛かりなリフォームとセットで行うことが条件となっています。
上限額が高めなので、規模の大きなリフォームを検討している方に向いているでしょう。
長期優良住宅化リフォーム推進事業
長期優良住宅化リフォームは、国が指定する「長期優良住宅認定制度」という基準を満たす場合に活用できる補助金制度です。
対象工事 | ・三世代同居対応改修工事(玄関ドアの交換) ・子育て世帯向け改修工事(玄関ドアの交換) ・防災性の向上改修工事(耐震、浸水対策を目的としたドアへの交換) |
補助金額 | ・リフォーム費用の1/3 ・補助限度額:原則 100万円~200万円/戸 ※限度額は住宅タイプと工事内容により異なる |
補助対象・条件 | ・工事前にインスペクションを実施すること ・維持保全計画、リフォーム履歴を作成すること ・リフォーム後に指定の性能基準を満たすこと |
主に対象となる工事は、「三世代同居対応改修工事」、「子育て世帯向け改修工事」、「防災性の工場改修工事」の3つです。それぞれの工事で利用できる補助金の条件は異なり、たとえば「三世代同居対応改修工事」を行う場合、玄関ドア以外のリフォームも行う必要があります。
また、次世代省エネ建材支援と同様に、玄関ドア単体では補助金の対象になりません。大きな工事を行う場合に利用する制度と覚えておきましょう。
補助金を活用するときに注意したいポイント
補助金制度は利用の条件がたくさんあるため、手順を間違えてしまわないか心配になりますよね。ここでは、制度を活用するにあたり、特に注意したいポイントをまとめました。
玄関ドア単体のリフォーム工事では補助金の活用は難しい
これまで紹介してきた通り、残念ながら玄関ドア単体のリフォームは、補助金の対象になりにくい傾向です。
補助金を活用したい場合は、他の箇所をリフォームするタイミングで玄関ドアのリフォームを行うなど、住まい全体のリフォームを考えながら計画立てることをおすすめします。
リフォーム会社の担当者と相談しながら進めていくといいでしょう。
申請するタイミング
一般的に、補助金制度はリフォーム前に申請することが多いです。申請が遅れたために受理されなかった、なんてことのないようにしましょう。
グリーン住宅ポイント制度はリフォーム後の申請となりますが、工事前と工事後の写真が必要になります。どのタイミングで申請するか、必要書類は何かなど、申請のルールをあらかじめ理解しておくとスムーズです。
補助金制度は、着工期限、完了期限なども設定されていることが多いです。工事のスケジュールにも気を配りましょう。
他の制度と併用可否
補助金を利用するにあたり見落としがちなのが、他の制度との併用可否。併用できないパターンもあるので注意しましょう。
例えば、国の補助金は、別の国の補助金との併用を不可にしているケースが多い傾向です。一方、国の補助金と地方自治体の補助金は併用可能だったりします。
いずれにしても、制度ごと独自の取り決めがあるので、しっかりチェクしておきましょう。
併用の可否については、サイトのQ&Aページをチェックしてみるといいかもしれません。
玄関ドアリフォームの詳しい費用や施工事例が気になる方は、こちらのページも合わせてチェックしておきましょう。
玄関ドアのリフォーム費用はどのくらい?ドアの選び方と事例も紹介! >>
玄関ドアリフォームの補助金まとめ
玄関ドアリフォームにまつわる補助金について解説しました。
工事のタイミングなどはリフォーム会社との連携が大切です。信頼できるリフォーム会社を選ぶことでストレスなく進めることができます。
鈴与ホームパルでは、価格面でも満足していただけるリフォームになるよう心がけています。リフォーム内容で費用を抑えたり、補助金を活用して費用負担を減らしたり、その都度よりよい方法を見つけてご提案させていただきます。
補助金は適用条件が複雑で、進め方に戸惑うこともあるかもしれません。
当社のアドバイザーたちはリフォーム補助金についてのノウハウも持っているため、少しでも不安に思うことがあれば、ぜひ遠慮なくお尋ねください。申請についてもお手伝いいたします。
「リフォームして良かった」と思っていただけるよう、きめ細やかにサポートさせていただきます。
リフォームのイメージをより具体的に考えたい方や、メーカーでの特徴が気になる方はこちらの記事も併せてチェックしてみてください。
玄関ドアをリフォームしよう!リクシルの特徴や施工事例を解説>>
この記事のポイント | ・玄関ドアリフォームで補助金を活用したい場合は、 他のリフォームと一緒に行う必要がある ・お風呂や外壁、内窓などのリフォームと合わせて行うほうが 補助金を活用するケースが多い ・申請のタイミングや他制度との併用可否を確認しておくと安心 |