COLUMNリフォーム豆知識
浴室 2020.11.19

お風呂サイズの選び方は?サイズ表記の意味や選び方の基準についてご紹介

お風呂サイズの選び方は?サイズ表記の意味や選び方の基準についてご紹介

「お風呂のリフォームを考えているものの、メーカーのカタログやWEBサイトを見ても、自宅に合った商品なのかがわからない」と悩む方は少なくないでしょう。

特にお風呂のサイズに関しては、数字の記載だけだと実際の大きさをイメージしにくく、適合性を判断するのが難しいと感じるかもしれません。

本記事では、お風呂・ユニットバスのサイズ表記の見方とともに、自宅に合ったサイズの選び方を解説します

浴槽が広いほど快適になるとは限らないため、自分自身や家族の希望を叶える最適なサイズを見極め、お風呂リフォームを成功させましょう。

鈴与ホームパル

お風呂のサイズ表記でよく目にする「1216」「1616」といった4桁の数字の意味を解説していきます!

【この記事のポイント】
◎一般的な浴槽のサイズは1616、ゆとりを持って入浴したいなら1620・1624
◎ユニットバスの搬入には間口/通路幅が70cm以上必要
◎サイズ・色味など実際に確認するには、ショールームに足を運ぶのがおすすめ

お風呂・ユニットバスのサイズ表記を理解しよう

お風呂のサイズ選びで失敗しないためにも、まずはサイズ表記の見方を理解しておきましょう。

ユニットバスを扱うメーカーのカタログやWEBサイトなどで商品の詳細を見ると、「1坪」などの坪表記のほか、「1616」といった4桁の数字が記載されている場合があります。

いずれもお風呂の広さを知るための重要な指標ですが、それぞれ正確には別物です。坪数は「浴室の床面積」を示すのに対し、4桁の数字は「ユニットバスの内寸」を表すという違いがあります

両者の違いをより詳しく見てみましょう。

坪数は「浴室の床面積」

お風呂のサイズを示す坪数は、浴室用に設けられた床面積の広さを指しており、建築図面などで確認できる面積のことです

浴室の坪数は多くの場合、0.75坪、1坪、1.25坪、1.5坪のいずれかに該当します。

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坪数はユニットバスの壁の厚みも含めたサイズ表記となるため、あくまで一つの目安として捉えておきましょう。

4桁の数字は「ユニットバスのサイズ(内径)」

お風呂のサイズを表す4桁の数字は、ユニットバスの奥行きと幅を意味しています。ユニットバスの壁の厚みを差し引いた内径(内側部分)のサイズを指し、実際に過ごせる浴室空間の広さのことです。

お風呂のリフォームにあたって、ユニットバスの広さを確認したい場合には、こちらの4桁の数字を特に重視しましょう。

数字は奥行きと幅それぞれの末尾2桁を省略した表記になっており、100mm単位です。たとえば、1216や1616と記載されている場合、下表のように奥行きと幅のサイズを判断できます。

1216サイズ奥行き1,200mm/幅1,600mm
1616サイズ奥行き1,600mm/幅1,600mm
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ユニットバスの内径を示す4桁の数字は、浴室内で実際に壁から壁までの距離を1辺ずつ測ったときのサイズと一致します。

一般的なユニットバスの規格サイズ

ユニットバスの規格サイズは全メーカー共通で、戸建て住宅用とマンション用を合わせて20パターンほどあります

一般的に採用されているユニットバスの規格サイズ4種類を、下表にまとめました。戸建て住宅用・マンション用のいずれにも対応しています。

ただし、戸建て住宅とマンションでは構造上の違いがあるため、厳密には規格が分けられており、マンション用のほうが小さいサイズ展開が豊富な傾向です。規格が分かれていても、機能面での違いはありません。

【ユニットバスの規格サイズ】

サイズ浴室の坪数浴室内寸(短辺×長辺)
12160.75坪1,200×1,600 mm
13170.75坪1,300×1,700 mm
16161坪1,600×1,600 mm
16201.25坪1,600×2,000 mm

その他、1坪の浴室には1616(1,600×1,600)だけでなく、1618(1,600×1,800)と1818(1,800×1,800)というサイズも適合します。

1618と1818は、メーターモジュールと呼ばれるサイズです。モジュールは基準寸法を意味し、住宅設計ではメーターモジュールと尺モジュールの2種類が用いられています。

尺モジュールは910mm(3尺)が基本寸法です。これに対し、メーターモジュールは1,000mmを基本寸法とするため、1坪あたりの面積はメーターモジュールのほうが広くなります。

つまり、同じ1坪であっても、尺モジュールとメーターモジュールのどちらを用いているかで浴室の内寸は変わるということです。メーカーによってどちらのモジュールを採用しているかは異なるため、両者の違いを理解しておくとサイズ選びがスムーズになるでしょう。

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畳文化の名残から、日本は尺モジュールでの住宅設計が多い傾向にあります。

お風呂の選ぶ際のサイズの目安

ご家庭に最適なお風呂のサイズは、居住形態や家族構成、ライフスタイルによって変わります。

サイズの選び方に迷う場合、浴槽と洗い場を分けて考えるとイメージしやすいでしょう。それぞれの空間にどの程度のゆとりを確保したいかを加味することで、理想的なお風呂のサイズを見極めやすくなります。

ここからは、標準的な浴室サイズと、ゆとりを持たせたい場合のサイズの目安を見てみましょう。

標準とする浴室サイズ

オーソドックスな浴室でも、ユニットバスと在来浴室(壁や床をコンクリートで作り、タイルなどで仕上げていく在来工法の浴室)では標準サイズが異なります

ユニットバスの場合、戸建て住宅・マンションでは下表の浴室サイズが一般的です。現在のお風呂がユニットバスであれば、こちらのサイズに当てはまっている可能性があるでしょう。

戸建て住宅1216(0.75坪)、1616(1坪)
マンション1418(0.75坪)、1616(1坪)

在来浴室のサイズには、1216(0.75坪)が採用されやすく、主に築年数の古い戸建て住宅やアパートなどで見られます。

さらに近年は、マンションに特化したサイズ・仕様のユニットバス「マンションリモデル」の普及も進んできました。現在のお風呂が標準的な規格サイズに該当しない場合、マンションリモデルで対応できないか、リフォーム会社の担当者に聞いてみてもよいでしょう。

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マンションリモデルは、マンションだけでなく戸建て住宅にも対応できるケースがあります。

ゆとりがある浴室サイズ

浴槽内で足を伸ばせるよう、ゆとりを持たせたサイズを確保したい場合、浴室面積は少なくとも1616(1坪)以上の広さが必要になります。参考までに、身長160cmほどの方が足を伸ばせる浴槽のサイズは、長辺1,000〜1,300mmが目安です。

よりくつろげる浴槽の広さを求めるのであれば、1620(1.25坪)や1624(1.5坪)サイズも選択肢に加えてみてください。1620~1624になると、洗い場のスペースも広く使えます。

お子さんやお孫さんと一緒に入浴したり、入浴介助をしたりなど、浴室を複数人で使用するときにも、窮屈さを感じにくくなるでしょう。

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1620や1624は広さを確保できるだけでなく、浴槽のサイズ・グレードアップも検討しやすくなり、ラグジュアリーな浴室づくりができますよ。

ただし、広々としたお風呂は、日々のお手入れが大変になったり、冬場はあたたまりにくく寒さを感じたりといったデメリットも伴います。介護のしやすさを考えたときにも、お風呂は必ずしも広いほうがよいとは限りません。

浴槽のサイズアップを考える場合は特に、デメリットもふまえて慎重に検討しましょう。

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お風呂のリフォームを機に、浴室暖房機や自動で床を掃除してくれる床ワイパーなどの設備を導入し、広さを確保しつつ利便性を高めるのも一案です。

お風呂サイズを検討する場合に考えておきたいこと

浴室は日々使用する空間であり、適切なお風呂のサイズは快適性にも影響します。

現実的にリフォーム可能なスペースがあることはもちろん、利用シーンや広さによる影響などもふまえて、ご家庭に合った商品サイズを見極めることが重要です。

お風呂のサイズを検討する際に考慮したい5つのポイントを紹介します。

お風呂の利用シーン

お風呂のサイズを選ぶ際は、「誰がどのようにお風呂を利用するのか」を具体的にイメージしましょう

たとえば、次のように利用シーンが異なる場合、最適なお風呂のサイズも違ってくる可能性があります。

・自分一人で使用する
・家族で使用する
・入浴介助が必要な家族がいる

一般的な浴室としては、1坪あれば十分です。

しかし、洗い場のスペースを広く使いたいご家庭などは、1.25坪以上を検討してもよいでしょう。

広さによる影響

お風呂のサイズは広いほど快適だと考えられがちですが、実際にはそうとも限りません。

広い空間は、あたたまるまでに時間がかかり、寒さを感じやすくなります。このため、広いお風呂を希望する場合は、二重窓や高性能な断熱材の施工も視野に入れてみてください。

また、お風呂が広くなったぶんだけ、お手入れの負担が増えてしまう点も理解しておきましょう。

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鈴与ホームパルへ相談いただいたお客様のなかにも、「お風呂が寒いため狭くしたい」という理由でリフォームを決めた方はいらっしゃいます。

リフォームでお風呂を広くする方法

現在はユニットバスにもさまざまなサイズ展開があり、ご家庭ごとの浴室の坪数に合った商品を選びやすくなりました。

リフォーム前がもともと古いユニットバスの場合、新しいユニットバスに変えることで、浴槽のサイズアップを叶えられる可能性があります。リフォームの方法次第では、坪数が同じでも浴室の空間自体が広くなったと感じられるかもしれません。

また、浴室の間仕切り壁を解体するなど、空間を拡張させる工事を行うのも一つの選択肢です。お風呂・ユニットバスの設置費用以外に追加料金がかかるほか、広くしたい場所に太い柱があるときには、施工が難しくなりやすい点に注意しましょう。

集合住宅でもリフォームによって浴室を広くできる場合がありますが、まずは管理規約などで工事を行っても問題ないかを確認しておくことが重要です。

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リフォーム前の現地調査で、担当者に工事の可否をしっかりと確かめてもらいましょう。

狭さを感じるお風呂のリフォームについては、こちらの記事を参考にしてみてください。

狭いお風呂はリフォームで広くなる?具体的な施工内容と目安のサイズ感をご紹介>>

リフォームに必要なスペースについて

お風呂のリフォームを行うにあたって、ユニットバスなどの搬入に必要なスペースがあるかどうかも確認しておきましょう。

通路幅や脱衣所の出入口は、70cmほどの間口が確保できていれば通常は問題ありません

ただし、大きなユニットバスでも、パーツごとに搬入して現場で組み立てられる場合があります。必ずしも間口の広さで施工可否が決まるわけではないため、リフォーム会社の担当者にまずは相談してみてください。

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搬入時の間口が70cm以下でも対応できる場合があります。当社では窓から搬入させていただいた事例もあるため、リフォームに必要なスペースを確保できるか不安な方も、諦めずに相談してみましょう。

扉や窓、その他のオプション

お風呂のリフォームでサイズを広くしたい場合、あわせて浴室の扉や窓、浴室暖房乾燥機などのオプション工事の必要性も検討してみてください

ユニットバスの扉は折れ戸がスタンダードですが、扉を引き込むスペースがあれば、引き戸に変更もできます。

大きな窓がある浴室なら、内窓をつけることで寒さ対策になるでしょう。浴室の内窓設置は、新築・リフォームどちらの場合にもおすすめです。

浴室暖房乾燥機には天井埋込タイプと壁掛タイプがあり、前者の天井埋込タイプだと、天井裏にある程度のスペースが必要になります。十分なスペースがあるかどうかは、天井の点検口などから確認が可能です。

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商品サイズの適合性だけでなく、より快適な浴室づくりのために総合的な提案をしてくれるリフォーム会社を選びましょう。

お風呂・ユニットバスのサイズに関するまとめ

お風呂・ユニットバスのサイズ表記は、「坪数」と「4桁の数字」の大きく2種類に分かれており、そのうち後者が壁の厚みを含まない浴室内の広さを示しています。

4桁の数字で表されるユニットバスの規格サイズは、1216~1620が一般的です。ただし、住宅の構造によって最適なお風呂のサイズは異なります。

さらに、浴室リフォームを進める際は、ご家庭ごとのお風呂の利用シーンや搬入スペース、オプションの必要性なども考慮しなければなりません。お風呂のサイズ選びに不安がある場合、信頼できるリフォーム会社に相談し、意見を聞いてみるのもよいでしょう。

鈴与ホームパルでは、店舗ショールームでお風呂のサイズ感を実際にご覧いただけます。浴室のリフォームをお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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