二重窓はマンションでも取り付け可能!気になるポイントを徹底解説
断熱をはじめ、結露予防や防音対策などに一定の効果を発揮する二重窓。管理規約によってリフォームの内容に制限が生まれがちなマンションでも、基本的に二重窓の取り付けは問題なく行えます。
今回は、分譲マンションの窓に二重窓を取り付けるケースに焦点をあて、二重窓にするメリットや費用目安、設置するときのポイントをまとめてご紹介します。
二重窓の設置は、要件を満たせば補助金対象になります!
マンションの窓も二重窓にリフォームできる!
マンションには共用部分と専有部分があり、個人がリフォームできるのは専有部分のみです。既存の窓のサッシやガラスは共用部分に区分されますが、窓の内側は専有部分となるため、基本的に二重窓の設置は問題なく行えます。管理組合への許可も不要なケースがほとんどです。
ただし、管理規約はマンションごとに異なります。事前に管理規約を確認するとともに、念のため管理組合の承認を得ておくと安心です。
また、角部屋などでは、一部の窓が非常用進入口に指定されていることがあります。この場合、管理規約次第ですが、二重窓の設置は難しいことが多いです。
管理規約以外にも、窓の形状によって施工できないケースも。気になる場合は、設置可能な窓かどうかリフォーム会社に相談してみるといいでしょう。
ちなみに、賃貸マンションの場合は大家さんの許可が必要です。また、原状回復義務により、退去時には二重窓を取り外すことが一般的です。
マンションの窓を二重窓にするメリット
それでは、マンションにおける二重窓のメリットを見ていきましょう。主なメリットは下記の4つです。
・結露が軽減される
・遮音性がアップする
・断熱対策になる
・リフォームのハードルが低い
このほか、防犯効果も期待できます!
結露が軽減される
マンションにお住まいの方に多いお悩みのひとつが、窓の結露。なかでも、北側のお部屋の結露に困っていらっしゃる方が多い印象です。
窓に起こる結露は、室内の水蒸気を含んだ暖かい空気が、外気で冷たくなった窓で冷やされて水滴となる現象です。マンションは気密性の高い造りになっているため湿気がこもりやすく、結露が発生しやすい環境といえます。
二重窓で結露が軽減される理由は、内窓と外窓の間にできる空気層が熱の伝わりを抑え、空気が窓で冷やされるのを防いでくれるためです。
ただし、外気温が低すぎる、室内の湿度が高すぎる場合などは、二重窓にしても結露が生じることがあります。気になる場合はリフォーム会社に現地調査に来てもらい、環境を確認してもらうといいでしょう。
二重窓の結露対策についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてください。
二重窓が結露対策に有効なのはなぜ?結露が発生した場合の対策も解説>>
遮音性がアップする
繁華街や幹線道路沿いなど、比較的賑やかな立地にあることが多いマンションでは、騒音に悩まれている方が少なくありません。
二重窓を取り付けると、先述した内窓と外窓の間にできる空気層が音を通しにくくするため、遮音性が高まります。同時に、室内からの音漏れも防いでくれるため、自分が出す音が気になる方にもおすすめです。ペットと暮らしている方や楽器を演奏される方にも人気があります。
ただし、二重窓で防げる音は「空気を伝わってくる音」に限られます。上階の住人の足音や隣戸の話し声などは「床や壁を伝わってくる音」のため、二重窓で防ぐことはできません。
遮音性を求めて二重窓を設置するときは、防ぎたい音を明確にすることが大切です。
断熱対策になる
二重窓は、断熱対策にも有効です。内窓と外窓の間にできる空気層が断熱材の役割を果たし、熱の流入出を防ぎます。
ただ、マンションは気密性が高い構造であるうえ、住戸が隣接していることから、断熱効果を第一に求める方はそれほど多くありません。戸建ての方のほうが多い傾向です。
二重窓はヒートショック対策におすすめです!
窓まわりをおしゃれにしやすい
中古マンションを購入して、自分好みの空間にリフォーム・リノベーションする方もいらっしゃるでしょう。二重窓は、窓まわりをおしゃれにしたいときにも役立ちます。
中古マンションの場合、サッシはアルミ製であることが多く、色はシルバーや黒などが一般的です。一方、二重窓のサッシは樹脂製であることが多いため、色やデザインの選択肢が豊富。木目調のものや微妙な色合いのサッシも選べます。
冒頭でご紹介したように、基本的に二重窓の設置は管理規約で制限されることがありません。二重窓であれば、気軽に部屋の雰囲気を変えられます。
このあとご紹介しますが、二重窓の設置は比較的低コストで工期も短めです。
二重窓のデメリットもきちんと把握しておきたい方は、こちらの記事をご覧ください。
二重窓をマンションに取り付ける際の費用
二重窓を取り付ける窓の種類によって、かかる費用は異なります。工期と併せて見ていきましょう。
取り付ける窓の種類 | 1箇所あたりの費用相場 | 工期 |
腰高窓 (人の腰の高さからある窓) | 約5万円~10万円 | 数時間~半日 |
掃き出し窓 (窓の下部分が床面に接している窓) | 約9万円~20万円 | 数時間~半日 |
上記のとおり、腰高窓であれば5万円程度、掃き出し窓であれば9万円程度から設置が可能です。
ただし、エレベーターがないマンションの上階に搬入する場合は、搬入費(人件費)が追加でかかることがあります。また、マンションの出入り口付近に駐車スペースがない場合は、別途コインパーキング代などの駐車料金が必要です。
工事費用以外にかかる費用も事前に確認しておきましょう。
マンションに二重窓を設置するときのポイント
さまざまなメリットがある二重窓ですが、ただ設置するだけでは期待する効果は得られません。ここでは、実際に二重窓のリフォームを進めていくなかで、押さえておきたいポイントをご紹介します。
設置する目的を明確にする
まずは、二重窓を設置する目的を明確にしましょう。結露対策なのか防音対策なのか、あるいは断熱対策なのかで、内窓の選び方や設置する場所、設置する数などが変わります。
また、状況によっては、二重窓の設置だけでは問題を改善できないケースも。たとえば、結露と同時にカビが発生してしまっているのであれば、窓まわりの壁を調湿機能や消臭効果のある壁材に張り替えるなどのリフォームも検討したいところです。実際、この方法でお悩みを解決されたお客様もいらっしゃいます。
二重窓のリフォームで失敗しないためのコツをまとめた記事もございます。こちらもぜひ参考にしてください。
二重窓を設置して後悔することはある?リフォームを失敗しないためのコツとは>>
マンションの施工実績が豊富な業者に依頼する
リフォーム会社選びも重要です。結露や騒音、寒さ・暑さにアプローチする二重窓のリフォームでは、周辺環境を考慮した提案・施工が欠かせません。戸建てとマンションとでは建物の構造や部屋の環境が異なるため、マンションでの施工実績が豊富な会社に依頼するのが理想です。
また、適正な価格で良質な工事を行なってくれる会社を選ぶことも大事です。ホームページで施工実績を確認したり、口コミ情報などをチェックしたりして、安心して任せられる会社を選びましょう。
当社ではマンションのリフォームも多く請け負っています。過去のリフォームはホームページの「施工事例」で公開しているので、ぜひご覧ください。
補助金制度を活用できる可能性がある
断熱効果のある二重窓は省エネにつながることから、補助金制度が充実しています。たとえば、以下のような制度があります(2023年10月時点)。
・住宅省エネ2023キャンペーン
・既存住宅における断熱リフォーム支援事業 など
これ以外にも、自治体が実施している補助金制度もあります。各自治体によって制度の有無、条件や補助金額は異なるため、詳細は自治体のホームページなどで確認してください。
二重窓の補助金は比較的要件をクリアしやすいため、積極的に活用しましょう!
二重窓のリフォームで活用できる補助金制度については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【2023年版】二重窓のリフォームで活用できる補助金をチェックしよう!>>
マンションの二重窓のまとめ
北側にある寝室の窓の結露に困っている、踏切の音が悩みのタネ、脱衣所でのヒートショックが心配…といったとき、二重窓は有効な解決手段となります。ご紹介したとおり、二重窓の設置はマンションでもスムーズに行えるので、一度検討しみてはいかがでしょうか。
鈴与ホームパルでは、マンションでの二重窓の取り付け実績をもとに、事例を踏まえてわかりやすくご提案させていただきます。また、補助金を活用したリフォーム実績も豊富です。疑問点、不安点などがありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。