ガス乾燥機にはどんなデメリットがある?メリットと合わせてご紹介
「洗濯物がなかなか乾かない」あるいは「干す時間を省けたら楽なのに…」と感じることがありますよね。とくに花粉や梅雨シーズンは、洗濯に関するお悩みが増えるものです。
そんなときに活躍するのが、ガス乾燥機。ガス乾燥機とは、電気よりパワーのあるガスで温風をつくって衣類を乾かす電化製品のこと。最大の利点は、圧倒的なパワーによるスピード乾燥です。
メリットの多いガス乾燥機ですが、設置の際には注意したいポイントも。そこで今回は、ガス乾燥機のメリットとデメリットをわかりやすくまとめました。
ガス乾燥機のデメリット
ご家庭にガス乾燥機を設置するときに考えられるデメリットは、主に以下の5つです。
・工事と初期費用が必要
・衣類の種類によっては縮む場合がある
・圧迫感を感じる場合がある
・メンテナンスが必要になる
・マンションだと設置できない場合が多い
工事と初期費用が必要
ガス乾燥機は電気式と違って、設置するだけでは使用できません。
家の中に設置する際には、温風を外に排出する「排湿管」の取り付け工事が必須です。壁に穴をあける必要があるため、専門の業者に依頼することになります。
また、設置する部屋にガス栓がなければ、ガス栓の増設工事も必要です。加えて、ガス乾燥機は電気も使用するため、近くに電気コンセントがなければコンセントの増設工事も必要に。
新規で設置する場合、本体価格と工事費などで20万円前後の費用がかかることが一般的です。
ガス栓から近い場所に設置する必要があるため、設置位置を選びにくい点もデメリットといえます。
ガス乾燥機の設置費用については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
ガス乾燥機の設置費用は?費用に関するよくある疑問も解説 >>
衣類の種類によっては縮む場合がある
ガス乾燥機は80℃以上の温風で乾かすことでスピード乾燥を可能にしますが、それゆえに、熱に弱い素材の衣類は縮んでしまうことがあります。
縮み防止のために、熱量を抑えて乾燥させるデリケートコースも用意されていますが、洗濯機を使うときよりも注意を払う必要があります。衣類についている表示タグを確認してから、ガス乾燥機を使いましょう。
うっかり高温で乾燥させて、お気に入りの服が小さくなってしまったという声は少なくありません。
圧迫感を感じる場合がある
家庭用のガス乾燥機は、リンナイから販売されている「ガス衣類乾燥機 乾太くん」のみです。サイズは4種となり、一番小さい3kgタイプのものでも、設置する場所によっては圧迫感を感じることも。
乾燥機は、低い位置よりやや高めの位置に設置したほうが衣類の出し入れがしやすいことから、専用台を使って洗濯機の上に設置することが多いです。
その場合、洗濯機の防水パン(洗濯機の下にある台座)の外側に専用台の脚が入ることを踏まえてスペースを考えておくと、イメージとの差が出にくくなります。
狭い空間に高さのあるものを置くと、より狭く感じることがあります。
メンテナンスが必要になる
ガス乾燥機の吸気フィルターには、使っていくうちに糸くずやほこりが溜まります。汚れが蓄積すると空気の通りが悪くなり、乾燥に時間がかかったり余分なエネルギーを費やしたりするため、定期的な掃除が必要です。
お手入れの頻度は、月1回程度が目安です。取り外してブラシでほこりを取ったり、ぬるま湯につけて汚れを落としたりしましょう。
洗濯機の掃除とまとめて行えば手間に感じにくく、掃除のし忘れもなくなるでしょう。
マンションだと設置できない場合が多い
マンションの場合は戸建てよりも設置条件が多く、設置が難しい可能性が高いです。
最もハードルが高いのは、壁に穴をあける排湿口の取り付け工事。分譲・賃貸に限らず、マンションでクリアできることは極めて少ないです。
一方、ベランダなど屋外に設置する場合は排湿管はいりませんが、ガスをどこから引っ張ってくるかという問題が生じます。また、ベランダは共用部になるため管理組合や大家さんの許可が必要です。
マンションへの設置が難しい理由や設置できるケースについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
ガス乾燥機はマンションでは設置できない?理由について解説 >>
ガス乾燥機のメリット
続いて、ガス乾燥機のメリットを見ていきましょう。主なメリットは以下の5つです。
・天候に左右されない
・早く乾く
・干す手間が省ける
・コインランドリーに行くより費用を抑えられる
・花粉や大気汚染に悩まされない
天候に左右されない
梅雨や台風など、どんな天候にも左右されずに洗濯物を乾かせるのが衣類乾燥機の魅力。天候に関係なく洗濯ができると、家事効率も上がります。
さらに、高温で乾燥させるガス乾燥機は、天日干しでも除去できないニオイを取り除くことが可能です。80℃以上の温風にあてることで、ニオイの元となる「モラクセラ菌」を99%減少できたというデータ(※1)があります。
※1:データ参照元・ガス衣類乾燥機:特長 - リンナイ
そのため、部屋干しや湿度の高い日に発生しがちな、生乾き臭に悩まされることがなくなります。外出の際に外に干した洗濯物を気にしたり、雨に濡れてもう一度洗ったりする手間もなくなりますね。
洗濯物の肌触りも、天日干しよりもふんわり仕上がると好評です!
早く乾く
ガス乾燥機は、5kgの洗濯物を約52分、8kgの洗濯物を約80分で乾かすことができます。乾かすスピードは、なんと電気式乾燥機の3〜6倍。今日使って翌日にも使うお子さんの部活着や靴なども、あっという間に乾かすことができるのです。
また、電気式は経年劣化が進むと運転時間が長くなる場合があり、乾くスピードはもちろん、運転中の音が気になるという声も。そういった理由から、電気式からガス式に乗り換える方もいらっしゃいます。
コインランドリーやクリーニング店など使用される乾燥機のほとんどはガス乾燥機。プロも認める機能性の高さです!
干す手間が省ける
通常の洗濯では、「干す→取り込む→たたむ→しまう」といった工程が必要ですが、ガス乾燥機であれば干す・取り込む作業が必要ありません。前述のとおり乾かす時間も削減できるので、洗濯全体にかかる時間を大幅に減らせます。
早く乾く理由は、ガスならではの高温かつ大風量によるものですが、これにより衣類のシワも軽減されます。そのため、綿100%のシャツなどもふわっとシワの少ない仕上がりに。アイロンがけの手間も減らせます。
1日2〜3回洗濯機を回すご家庭や共働き世帯、シニア世帯など、いろいろな方に喜ばれています。
コインランドリーに行くより費用を抑えられる
電気式乾燥機と比べたときのランニングコストが気になる方は多いかもしれません。
光熱費は契約している会社によって変わるため、一概にどちらが高い・安いとは言えませんが、販売元であるリンナイによると、ガス乾燥機のコスト目安は以下のように示されています。
【乾燥コスト(ガス・電気の合計)】
1回あたりの乾燥コスト | 5kgで63円、8kgで102円(※2) |
毎日1回使用したときの1ヶ月の乾燥コスト | 5kgで約1,950円、8kgで約3,160円 |
コインランドリーで1回300~500円程度かかると考えたら、かなり安い費用感です。想像したよりも安いと感じた方も多いのではないでしょうか。
※2:ガス料金LPG:5.1円/MJ(石油情報センター平成27年度月次データ平均価格(50m3)データの単純平均より)。電気料金:25.6円/kWh、60Hzの場合(基本料金は加算せず)
花粉や大気汚染に悩まされない
春や秋は花粉症に悩まされる方が少なくありません。外干しした場合は、洗濯物を取り込む前に花粉を払うなどの手間がかかります。中には外干しを避けて部屋干しにし、洗濯物が乾かなくて困っている、という方もいるかもしれません。
ガス乾燥機は、衣類に付着した花粉などのアレル物質を除去してくれため、そうした手間やストレスからも解放されます。また、黄砂やPM2.5などの大気汚染も気にしなくていいので、赤ちゃんがいるご家庭にも喜ばれています。
帰宅後の衣類をガス乾燥機にかければ、それだけで花粉症対策になりますね!
ガス乾燥機のメリット・デメリットまとめ
5kgの洗濯物であれば、わずか1時間足らずで乾かすことができるガス乾燥機。家事の時短につながるため、暮らしに余裕が生まれます。さらに、生乾きのニオイや菌の除去など、衣類を清潔に保てるのもうれしいポイントです。
ただ、ご紹介したように、初期費用や工事が必要な点は事前に知っておくことが大切です。鈴与ホームパルではデメリットもきちんとお伝えし、ご納得いただけた場合に設置の段取りを取らせていただいております。
どのように設置するのか、具体的な工事内容を知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてくださいね。