COLUMNリフォーム豆知識
外壁・屋根 2022.02.25

外壁リフォームで助成金や補助金は使えるの?

外壁リフォームで助成金や補助金は使えるの?

外壁リフォームで助成金や補助金制度を利用できるか気になっている方はいませんか?外壁修理にはそれなりのコストがかかるため、できるだけ費用を抑えたいと考える方は多いでしょう。

今回はそんな方に向けて、一軒家の外壁や屋根リフォームにおける助成金・補助金制度の条件や支給額の傾向、申請の手順や制度の実例などを解説します。制度のポイントを押さえて、上手に活用しましょう。

鈴与ホームパル

外壁リフォーム費用の負担を減らしたい方は必見です!

外壁リフォームでも助成金・補助金が受けられるの?

外壁や屋根のリフォームでも、助成金・補助金制度を利用することはできます。主に自治体が独自で実施している制度が多く、自治体ごとに制度の有無や内容、支給額は異なります。

国が行なっている制度もありますが、利用できるが利用しにくい、というのが実態です。高性能な建材を使ったり、家全体をリフォームしたりするなどして工事総額が高くならないと、受給条件をクリアできないことが少なくありません。

鈴与ホームパル

国の制度では「次世代省エネ建材支援事業」の補助金を活用できますが、要件の基準が厳しく、受給に至るケースが少ない印象です。

「助成金と補助金の違いは何ですか?」と聞かれることがあります。呼び方が異なりますが、制度の仕組みに明確な違いがあるわけではありません。

ただ、一定の傾向は見られます。補助金は採択件数や事業予算が決まっていることが多いため、申請すれば必ず受給できるわけではないのに対し、助成金は要件を満たせば受給できることが多い傾向にあります。

外壁リフォームにおける助成金制度の条件や金額

助成金や補助金を活用したいときは、あらかじめ制度の特徴を押さえておくとスムーズです。外壁や屋根リフォームにおける助成金の支給額や支給条件、募集期間などの傾向をチェックしておきましょう

支給額は10~20万円が目安

一軒家の外壁・屋根のリフォームにおける自治体の助成金・補助金制度では、省エネ性能や耐震性能を上げる工事をした場合に支給されるケースが多いです。そのほかでは、定住促進や空き家活用、子育て世帯を対象とした制度も増えてきています。

その場合の支給額の相場は、10〜20万円程度です。「工事費の○割を、最大○万円支給」といった具合に、割合と上限が設定されています。

工事内容以外の支給条件も確認しておく

省エネ性や耐震性などの性能に関する項目のほかにも、確認しておきたい条件があります。よく見られるのが以下のような条件です。

工事に関連する条件の例 ・工事費○万円以上
・市区町村内の業者が施工すること
・建築後◯年以上経過していること
・工事完了日から◯年以上居住すること など

自治体が実施している助成金・補助金制度は、地域経済の活性化も目的のひとつ。お住まいの地域で信頼できる施行会社を見つけておくことがポイントです。

申請者に関連する条件の例・住宅の所有者であること
・住宅に居住していること、あるいは自治体内に居住していること
・世帯に属する全員が税金を滞納していないこと など

申請者に関する条件もチェックしておきましょう。申請時には、住民票謄本や不動産登記簿の写しなどが必要になることがあります。

募集期間は4月からはじまることが多い

助成金や補助金は事業予算を決めて行われるものなので、年度始めの4月に募集が開始されるケースが多いです。

ただし、なかには上半期・下半期などに分かれていたり、年の途中で二次募集を行なったりするケースもあります

また、外壁や屋根の助成金は人気があるため、募集が始まって1ヶ月も経たずして募集終了になってしまうことも。申請のタイミングもポイントです。

鈴与ホームパル

助成金に詳しいリフォーム会社なら、いろいろとアドバイスを受けられるでしょう。

外壁リフォームで助成金・補助金を受け取るまでの流れ

助成金や補助金をスムーズに受け取るためには、申請から受給までの流れを押さえておくと安心です。ここでは、一般的な手順をご紹介します。

手順・助成金の申請書をダウンロード
・施工会社に見積書をもらう
・自治体へ必要書類を提出
・自治体による審査を経て、助成金の交付が決定
・工事の契約、工事の開始
・自治体に実績報告書と請求書を提出
・自治体から指定口座へ振り込み

基本的に工事の契約・着工は、助成金の交付決定を受けてから行うものとされています。順番が逆になってしまうと、助成金支給の対象外となってしまうため注意しましょう

鈴与ホームパル

必要書類に不備があると受理されないので、きちんと揃えるようにしましょう。

外壁リフォームで助成金・補助金が支給された例

具体的にどのような助成金制度があるか気になりますよね。ここでは、外壁や屋根リフォームで利用できる自治体の助成金・補助金制度をいくつかご紹介するので、参考にしてみてください。

東京都目黒区

制度名称住宅リフォーム資金助成
主な助成対象工事・外壁や屋根などの屋外リフォーム
・水回りの改修や間取り変更などの室内リフォーム
・アスベスト除去工事
・空き家リフォーム 
助成金額工事費用の10%を助成上限10万円、あるいは20万円
工事規模工事費が20万円以上(税抜)であること

目黒区の「住宅リフォーム資金助成」では、外壁や屋根のリフォームをはじめ、さまざまな工事を助成の対象としています。

近年は空き家に特化した助成金も増えているため、空き家の外壁リフォームを希望する場合は、マッチする助成金制度を見つけやすいかもしれません。

埼玉県川越市

制度名称川越市住宅改修補助金制度
主な補助対象工事・屋根の改修、外壁塗装を含む外壁改修
・室内リフォーム全般
・防音、断熱工事など
補助金額工事費用の5%を補助、上限5万円
工事規模工事費が20万円以上(税抜)であること

外壁リフォームの方法は主に「塗装」「張り替え」「重ね張り」の3パターンとなり、このうち塗装は助成金や補助金の対象になりにくい傾向があります。

こちらの制度では、外壁塗装を含む改修を対象としていることが明記されているため安心です。

鈴与ホームパル

外壁や屋根のどんな改修が対象になるのか、細かくチェックすることも大事です!

静岡県御前崎市

制度名称御前崎市住宅リフォーム支援事業補助金
主な補助対象工事・外壁塗装など、住宅の長寿命化に関する改修
・断熱工事など、省エネ化に関する改修工事
・段差の改修など、バリアフリー化に関する改修
補助金額工事費用の10%を助成、上限30万円
工事規模工事費が100万円以上(税込)であること

こちらの制度は工事費100万円以上の場合に適用されるため、ある程度のコストがかかる外壁や屋根のリフォームで活用しやすくなっています。

このように、自治体によって対象工事や支給金額はさまざまです。お住まいの自治体がどのような制度を設けているか、今一度チェックしてみましょう

外壁リフォームで助成金・補助金以外で費用を抑える方法はあるの?

助成金や補助金以外でも、こまめなメンテナンスによってリフォーム費用を抑えられます。たとえば、外壁の汚れやコケを放置しない、ひび割れを見つけたらすぐに補修するなど。

日々の外壁修理を怠ると、壁の内部にまで雨水が入り込み、構造材の腐食の原因に。こうなると大掛かりな工事が必要になり、当然リフォーム費用もかさんでしまいます。

鈴与ホームパル

リフォーム費用が2〜3倍かかってしまうこともあります!

また、外壁リフォームは火災保険で対応できる、といった情報を耳にしたことがある方もいるかもしれません。

間違いではありませんが、火災保険を使えるのは、基本的に台風などの災害によって建物が損害を受けたときのみ。経年による劣化は該当しないため、注意しましょう。

外壁リフォームで助成金・補助金を利用するときの注意点

助成金や補助金を利用するときには、いくつか注意点があります。準備や計画が無駄にならないよう、事前に押さえておきましょう。

応募者が多いと早く締め切られることがある

大半の助成金・補助金制度は予算の範囲内での支給となります。そのため、応募者が多ければ早くに予算に達し、受付期間中であっても締め切られるケースは少なくありません

早い段階でリフォーム会社から見積書をもらい、必要書類を整えておくと安心です。なお必要書類は、リフォーム計画図や官公庁で取得するものなど多岐にわたります。

控除や補助金を受けた実績がある会社に依頼する

申請時には施工会社が準備する書類もあります。会社によっては制度を理解していなかったり、手続きを面倒に感じたりして、進んで協力してくれない会社もあるようです。

また、そもそも補助金制度の施工事業者の認定を受けた会社でないと制度を利用できないことも。

そのため施工会社を選ぶときは、補助金や住宅ローン控除などの公的制度の対応実績がある会社を選ぶことがポイントです

鈴与ホームパル

直近2〜3年の実績を聞いてみるといいでしょう。

わからないことは自治体に相談

助成金や補助金の内容のほとんどはインターネットで調べることができます。民間の補助金のまとめサイトなどでは、登録すると情報を取得できるものもありますが、営業目的の場合もある点に注意が必要です。

自治体のHPを見てもよくわからないときは、自治体に直接電話をして聞いてみましょう。それが一番確実です。

鈴与ホームパル

メールで問い合わせができる自治体も多いです。

外壁リフォームにおける助成金まとめ

外壁や屋根リフォームで助成金・補助金制度を活用する際は、耐震に重きを置くのか、断熱性などの省エネに重きを置くのかで利用できる制度が異なります。

リフォームの目的を明確にすると対象となる制度を見つけやすくなるので、今一度ご家族で話し合ってみるといいでしょう。

お住まいの自治体で利用できる助成金制度があるか知りたいときは、一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会のサイトも参考になります。

地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト(令和3年度版)>>

この記事のポイント・ 外壁リフォームでも助成金や補助金はあるが、
 単体のリフォームでは利用しにくい傾向がある
・自治体によって異なるが、支給額の相場は10~20万円程度
・こまめなメンテナンスによって、リフォーム費用を抑えられる
pagetop